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2009年4月2日 ● 毎日カラスが騒がしい

カテゴリ : 無題

 

 大きな地震の前にカラスが騒ぐことを知ったのは、もう30年以上前のことだ。当時、地震雲による予知を研究していたが、大型発生前に、妙に騒がしい印象があり、それがカラスや犬の騒ぎ声であることに気づくことが、たびたびあった。
 M4前後の規模だと、カーカーと大騒ぎするだけだが、被害の出るような地震が近づくと、ギャーギャーと、それは薄気味悪い声で激しく騒ぐ。これで、筆者は「カラスギャー鳴き」を大切な予知要素にしているのである。

 カラスに超能力があるという話は、小説や随筆などに、たくさん取り上げられている。記憶にあるところでは、吉村昭の名作「羆嵐」の終章に、アイヌ猟師の銀四郎(山本兵吉)が三毛別の人食い熊を射止めるとき、射殺に成功する前から解体の肉片にありつこうと多数のカラスが集まってきているのを見て、熊が殺されることが分かったという下りがあった。

 カラスには予知能力がある。「人が死ぬ家の屋根にはカラスが止まる」という言い伝えも有名だ。これは筆者も何回か確認している。棺桶に両足を入れたような老人のいる家で、葬式が出る数日前に、カラスが屋根の上で騒ぐのだ。これも羆嵐の描写に共通している。

 それを、はっきりと確認したのは、20年ほど前に、東山公園で恐ろしいほどのカラスの大騒ぎを聞き、「ひょっとしたら大地震か事故が起きるのでは ?」と考えていたら、正門の前のビルで大きなガス爆発が起きた。
 このとき「言い伝えは本当だったのだ」と確信したものだ。

 もちろんカラスだけではない。筆者の飼育しているニワトリ、(最大130羽いたが、近所からの苦情による処分や、オオタカ・アライグマなどの襲撃で、今では、とうとう三羽になってしまった)も、カラスに負けずに大騒ぎする。
 M5を超すような地震が日本列島周辺で起きる前には、早朝から鳴きやまず、うるさくてかなわない。M6を超すような大型、超大型の前になると、今度は、彫像のように屹立して身動きもしないし、怯えてしまい鶏舎から出ようとしない。おおむね、震源地の方を向いているような気がしている。

 一番うるさいのはキジだ。M7クラスの超大型が近づくと、未明から数時間も鳴き騒ぐ。あれは単発型ながらボリュームが大きいので、目覚まし時計を鳴らされたようなもので、安眠できずに本当に困る。
 鷹類やアライグマなどは、地震の前に攻撃性が増すのか、あるいは繁殖本能を刺激されるのか、ニワトリを襲いにくることが多く、これもオチオチ寝ていられない。

 挙げればキリがないが、牛や豚、犬も騒ぐし、冬場なのに蛇が這い出てきたり、轢死が増えたり、ナマズや金魚などの魚類も。暴れたり、整列して凍結状態になったりの異常行動を起こすことが知られている。ミミズや虫のことまで挙げれば本当にキリがなくなるので、ここらにしておく。

 動物の予知能力は結構凄いもので、筆者は最初、地震雲やアマチュア無線10mFMの観測から予知を研究していたが、当地に引っ越した後、電波ロケーションが悪いことから、生物前兆観察に切り替えることにした。
 元々、ズボラな性格なので、真面目に記録をつけたりはしないが、数年間の記憶を頼りに、共通する反応を抽象し、概ねの法則を導き出している。
 生物前兆の精度は、おそらく電磁波や地電流の計器観測より、桁違いに敏感だと思う。筆者の体感は波が大きくてアテにならないが、ニワトリが前兆を外したことはない。

 当地、中津川市蛭川は非常に自然環境が豊かで素晴らしい。いわゆる都市型公害は皆無に近く、農業者も農薬被害の経験を積んだ人が多く、今では低農薬・無農薬が主流なので、当地は「蛍の里」として有名で、なんじゃもんじゃの花の終わる6月になれば筆者宅周辺で、すばらしい光の乱舞が見られる。
 本当に、ここに来て自然環境だけは大満足だが、別荘地の先住者は文句だけを生き甲斐にしているような人で、今では口もきかない状態なのが残念だ。
 しかし、自然を堪能し、観察するには最高で、筆者宅では、周囲の森にカモシカが常住しているし、イノシシ・アライグマ・熊と招からざる豊かな生物相に溢れている。

 これらの鳥類・野生生物の反応や、700mほど離れた牧場の牛の鳴き声が、よく通って聞こえたり、2キロ離れた東海ミートという大規模豚飼育場の声が聞こえたりと、音波伝播の異常を確認すること、それに、耳鳴りや頭痛、圧迫感などの体感を加えて、地震前兆として警報を出すようにしている。

 これが、どの程度の的中率か、読者は関心があるだろうが、筆者としては、的中率が低いとなれば、がっかりして、やる気を失いかねないので、なるべく調べないようにしている。数値予測をすることよりも、自分の体験を読者に追体験してもらい、読者がそれぞれの立場での地震予知に成功してくれれば目的が達成されるわけで、筆者の予知がカネになるわけでもなく、したがって的中率などどうでもいい話だ。
 まあ、読者としても、経験的に、「何となく頷ける」程度に受け止めてもらえばありがたいのである。資本主義的な金儲けを前提に考えるのでなければ、地震予知も串田さんのようにデジタル思想に依存する必要もなく、アナログ的でファジーなスタイルで十分だ。
 一番大切なことは、完全主義の厳密な予知に成功することではなく、一人一人の人生に役立つ予知を行うということである。

 かつて日本では、ヒマラヤ登山は「極地法」というスタイルが主流だった。それは、参加者一人一人の「縁の下」犠牲の上に、隊としての名誉を、選ばれたエリート隊員が成し遂げて、全体の名誉とするという発想で、登頂者は数名しかいないのが普通だった。参加した隊員も、自己犠牲を強いられただけで、よい思い出など残らない。
 しかし、そうした個の犠牲の上に、全体の虚構的名誉を追求するという発想は、もはや過去の遺物であって、大切なことは、参加する一人一人が、参加したことに犠牲ではない積極的な意味を得られるということなのだ。
 今では極地法を採用する登山隊など皆無だろう。全員登頂が基本であり、誰かに犠牲を押しつけるのではなく「みんなで楽しむ」という楽しい連帯感・達成感を獲得するシステムが常識になった。世の中も進歩したものだ。

 同じように、地震予知を国家の名誉や、主宰者の名誉、金儲けのためにやるのは極地法のような悪しき全体主義の発想であって、そんなスタイルでは、どうしても大きな資金を投入して、高価な機械を使い、選ばれた優秀な隊員が最高の技術と頭脳で結論を得るという発想に行き着くしかないわけで、串田氏がそうした方法論を採用して結果は皆の知るとおりだ。

 まあ「優秀な自分を認められたい」という動機で、ものごとを始めるなら、情報を得る側の必要よりも、主宰者の名誉が構築されるかどうかが問題になるのは当然だが、得る側の人にとっては、主宰者の名誉などクソを拭く紙にもならず、必要なのは、地震予知が自分の身を守るという事実だけなのである。
 どんな最先端の機器を利用し、高度な確実性の高い情報が得られたとしても、それを受け取る側の人間の事情を考慮しない情報など、クソの役にも立たないということに気づいた方がいい。

 人々にとって、地震予知情報は、どのように役立つのか?
 残念ながら、串田氏といえども、大きな確率で震災を予知し、それによって人命が救われたり、事業が救われたなどの成果を上げた事実はないようだ。もちろん筆者もない。ましてや膨大な予算を浪費している国やアカデミーの地震予知研究所が、そうした成果を挙げたことなど皆無なのだ。
 この意味で、予知情報を求める人々にとって、真に役立った研究は存在したことがない。

 筆者は、どれほどカネを注ぎ込んでも、最先端機器を購入しても、日本最高のブランド学歴頭脳を揃えても、現に一度として有効な予知に成功したことのない事実を正視し、大衆が本当に必要とする地震予知情報とは、どのようなものか? を考えていた。

 それは中央の優秀な研究所が警報を出すという、「エライ人に依存する」スタイルである必要などないのだ。
 問題は、日本列島に生きる一人一人が、地震前兆について、どれほど知っているか? なのであり、自分自身が得ている知識によって、例えばキジやカラスやニワトリが騒いでいる、蛇が出ているなどを見て、「これは危ない」という具合に認識することが本当に大切な、必要な情報だと考えている。

 大切なのは、警報を出す研究施設のレベルではない。予算の多寡でもない。計器の精度でもない。情報を受け取る側が、どれほど自分の目とアタマを使い、自分の人生に役立つ情報を探せるか? なのである。
 したがって、一人一人が、カラスの鳴き声の変化を敏感に聞き分ける能力を身につけ、耳鳴りや他の鳥類・動物反応との整合性を自分で判断し、自分で危険性のレベルを判断して、今に生かせるか? という視点なのである。

 このために必要な情報とは、それぞれの体験・経験のなかで地震前兆と思われる事例をたくさん報告し、それを閲覧するなかで経験的に淘汰抽象し、自分なりの法則を掴むことだ。だから、地震前兆を進化させるために、必要なものは報告掲示板であると考えている。
 これが筆者の予知思想である。
 

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