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2009年4月17日 ●好況が恐慌をもたらし、恐慌が戦争をもたらし、戦争が好況をもたらすこと

カテゴリ : 無題

 好況が恐慌をもたらし、恐慌が戦争をもたらし、戦争が好況をもたらすこと

 老人たちの世代、原爆が投下され、瞬時に数十万人の人命が失われた。第二次世界大戦全体では、地球上で23億の人口中、数億の被災者が出て5000万人を超える命が奪われた。
 日本だけでも7000万人の人口中、300万人以上の命が失われた。凄まじい被害であり、地震や津波、台風など、いかなる大天災をもってしても戦争の巨大な悲惨の前には微々たるものでしかない。
 日本では、1940年当時17~45歳の男子450万人が徴兵され、うち230万人が戦死した。生きて還ってこられたのは半数に満たない。しかも、その数割が深刻な負傷者であった。

 第二次世界大戦をもたらした原因は何だったのか?
 それは1929年に起きた世界大恐慌がもたらした国家間の生存競争・利己主義の衝突だったというしかない。
 当時、ブロック経済圏と呼ばれる宗主国と植民地の搾取関係や、国家間利害について妥協のない争いが起きていた。どの国家も大恐慌で疲弊し、植民地搾取を強め、他国との利権分捕り合戦に一喜一憂するような状況であった。

 日本も恐慌からの脱出を満蒙開拓に求めた。欧州列強に並んで植民地が欲しかったのである。「満蒙は日本の生命線」とスローガンを掲げ、円ブロックを拡大するため大陸に侵出し、植民地を拡大しようとしたのである。
 満州事変によって満洲を占領したことやその後の好景気によって、政党よりも軍部の方が頼りになるという世論が支配的となり、政治家の暗殺、陸軍統制派による暴走、さらにそれを抑制できない政治権力の弱さによって軍事政権化していった。
 決定的な契機は、日独伊軍事同盟であり、これによって欧米は日本への態度を硬化し、日本資産を凍結して輸出を禁止し、国際包囲網を形成、蒋介石への経済支援、巡洋艦による軍事作戦などを行い日本への挑発を繰り返した。
 あたかも今の北朝鮮政府のように硬直した実力主義に凝り固まった日本軍事政権の回答は真珠湾攻撃であった。これは、ちょうど911テロのように仕組まれた陰謀であり、日本は戦争経済を導入するためのスケープゴートにされたのである。

 結局、俯瞰してみれば、原因は各国の政治体制の瑕疵というべきではなく、その本質は大恐慌のもたらした経済苦境であって、それを植民地開拓と戦争需要によって安易に脱却しようとした日本と欧米列強の姿勢よって凄まじい惨禍が生まれたのである。
 戦争は経済的失政を国民の目から逸らし、責任を逃れるたやすい方法であり、為政者は、追い詰められると戦争に向かうのが一番簡単にメンツを保つことができたのだ。

 さて、それでは1929年大恐慌の原因は? といえば、実は第一次世界大戦がもたらしたバブル崩壊による恐慌というしかない。第一次世界大戦は巨大な特需を生み出し、ちょうどパソコンのような革命的テクノロジーによる需要と同じような好況をもたらした。
 それが戦争バブル経済を産み出し、やがて実需が萎んで崩壊してゆく過程に大恐慌が発生したのである。

 それでは、第一次世界大戦の原因は? と考えれば、これも近代資本主義の飛躍的な勃興と、そのバブルの崩壊によると考えるしかないのである。

 つまり、蒸気機関や自動車・飛行機・パソコンのような革命的発明があり、あるいは大戦争が起こって特需が生まれ、生産力の劇的な増大が生まれるとともに、商品を欲しがる相乗的な需要が生まれるが、最初は供給が追いつかず、商品に対する羨望が募る状態で、生産・販売・輸送・金融の経済は拡大再生産を続けながら快調に稼働することになる。
 しかし、やがて商品が行き渡り、不足が満たされ、需要がしぼんでくると、拡大してきた生産体制のために供給過剰が生まれる。こうなれば商品は有り余り、デフレーションが起きて、企業は立ちゆかなくなる。

 こうしたプロセスは、読者の多くも、秋葉原や日本橋などのパソコン関連需要による消長を見せつけられてきたはずだ。アキバのあれほど凄かったパソコン景気が消えて、倒産店じまいが続き、閑古鳥鳴く寂しい景観に変わるのに30年というところだろう。
 この消長プロセスはとても重要である。一つの革命的商品が経済にもたらすプロセスの大切なモデルになるのである。それ以前にも、テレビ・洗濯機・冷蔵庫をはじめとする家電製品もまた同じプロセスをたどったことを、我々は自分の人生史とともに見せつけられてきたのである。

 市場原理にすべてを任せて、計画的な調整をしなければ、必ず、こうした供給過剰が生産体制を破壊する現象が起きることになり、これを恐慌と呼んでいる。
 資本主義社会は、おおむね30年、60年などのサイクルで、こうした恐慌を繰り返す特徴がある。これは経済を市場原理に委ねた結果によるもので、最初に、この本質を指摘したのはマルクスであった。
 
 恐慌が起きれば、経済は社会全体で相互依存体制を作っているため、崩壊の大津波に晒されない業種など存在しない。あらゆる業種に連鎖反応が起きて、好況時とは逆に歯車が回りだし、需要は落ちる一方で、何をやっても、すべてうまくゆかないようになる。
 このとき、社会全体から購買力が失われる最大の原因は、いつの時代、どんな地域、どんな政権でも、経済が衰え始めたとき、必ず、最初に労働者の賃金切り下げ、雇用停止という愚かな手段を行うことによるのである。

 損失を、すべて労働者の犠牲に転嫁しようとするため、経済を底辺で支えてきた労働者の購買力が失われることで経済全体が悪化の一途になり、それが結局、温存したはずの資本家の儲けをも破壊し尽くす結果となるのである。
 いわば、資本家は、自分たちを支えてくれていた手足を切り落としてしまい、食物を産み出してきた畑を潰してしまうことで、歩けなくなり、食物を失い、自分の命までも失うという滑稽な利己喜劇を必ず演じてみせるのである。

 人類史に数え切れないほど恐慌が繰り返されてきたのに、今、起きているスーパー大恐慌も、過去とまったく同じメカニズムであり、社会を底辺で支えてきた労働者を搾取し、切り捨て、その購買力を奪い去って儲けを独り占めにしようとした浅ましい欲望、利己主義のために経済全体が崩壊してしまい、利益独占を目指した金持ち連中が報いを受けているわけだ。

 こうして資本家が追い詰められると、何をするのだろう?
 もちろん、自分の持つ、あらゆる知恵、力、ネットワークを使って、それまで築き上げてきた利権を守ろうと必死になるのだ。
 株価が下がって、企業の含み資産が失われるならば、政治家を動かして年金資金や税金を使って株価を買い支え、上がったところで売り飛ばして差益を稼ごうとする。国に働きかけて、外国の廉価商品が入らないようにし、自国製品を買わせて赤字を防ごうとする。
 例えば、バイアメリカン条項がそうだし、第二次大戦前、戦争の原因になったブロック経済化も同じことだ。自国の損失を他国に転嫁しようとするから利害が対立し戦争を招くのである。
 一言でいえば、自分の損失を他人に転嫁しようと、世界中の資本家が考えるようになり、利己主義の戦争が生まれることになる。大恐慌が起きたとき、自国の商品を他国に押しつけ、他国の商品は関税障壁を設けて入れないようにする。こうした利己主義を繰り返せば、戦争になるに決まっている。
 
 今、おそらく人類史上最悪の大恐慌が起きている。この巨大恐慌が起きた原因は、第二次世界大戦後の凄まじい破壊による困窮が産み出され、それが無我夢中の生産活動と好況を産み出し巨大な金融バブルを成立させてしまったことであった。
 その規模は、実体経済が7000兆円であるのに対し、金融虚構バブルは実に7京円もに膨れあがったのである。それがパンクした。

 朝鮮戦争やベトナム戦争でさえ、実は第二次世界大戦後の経済爆発を担保するために仕組まれたものであった。これらは世界的な好況を産み出し続けた。その最大の恩恵を被ったのは日本であり、中国であった。
 こうした際限のない好況こそが節度を知らない成長一辺倒の資本主義傾斜を産み出し、ある日、巨大な崩壊に至り、全世界経済が暗黒の底なしの奈落に落ち始めたのである。

 恐慌は金融から始まり、企業へ、そして民衆の生活へと波及するのである。
 まだ日本では大恐慌の実感を受け止めているのは、最初に切り捨てられた外国人労働者と、派遣社員くらいだが、あと数ヶ月もすれば、全国民が凄まじい生活恐慌の嵐に恐怖する事態となるだろう。
 自民党政権が年金・郵貯・簡保資金で株価を無茶苦茶に買い支えていることで、世界中の大金持ち、資本家たちに我々の生活資金を寄付し、ドブに捨てているような状況が続いている。これが、やがてハイパーインフレを引き起こすのは確実で、年金原資が枯渇し、印刷した裏付けのない木の葉紙幣で支払わねばならない事態が目前に迫っている。
 こうなれば、10万円の年金も1万円以下の価値しかない時代が、年内にもやってくる。しかも、それはどんどん悪化し、最期には一億円札が発行され、それでパン一枚しか買えないという事態がやってくる。
 今ジンバブエで起きていて、かつてドイツで、ソ連で、アルゼンチンで起きた凄まじいインフレが、日本にも100%確実に約束されたのである。

 ハイパーインフレで通貨価値が暴落すれば、次に来るのは貿易停止である。紙屑で何を売ってくれるというのだろうか?
 食料自給率4割といわれる日本で、外国が食料を売ってくれない事態になろうとしている。しかも4割というのは、これまで通り、石油を豊富に使い、農業機械・輸入肥料を使っての収量であり、それらの農業資材も同じように輸入停止になるのであって、そうなれば自給率は実は1割にも満たないというのが真実なのである。

 今年、これから我々の前に約束された事態は、本当に恐ろしいものだ。
 仕事がなくなる。カネが木の葉に変わる。食料が消える。戦争が準備される。
 それだけでない、生活に追い詰められた人々が激増することで、自殺が増えるだけならまだしも、この利己主義の社会では、他人のものを奪って自分だけ生き延びたいと考える人が必ず激増するようになる。
 そうなれば社会の治安はめちゃくちゃになり、都市は飢えと強盗・殺人・詐欺・自殺・餓死で溢れかえることになる。想像もできない、とんでもない恐ろしい事態がやってくる。
 これに加えて、中国・ロシアあたりから侵略戦争も起きる可能性が強い。
 
 こんな事態に備えるといっても、なかなか対策は見つからない。備蓄しても、使い切ればオシマイだ。だから根元的対策としては、死を覚悟すること。信頼のおける仲間と団結して、共同体を結成し、みんなで助け合って生き抜くしかないと、これまでも指摘してきた。
 最期は自給自足の農業共同体で生き抜くしかない、過疎地に向かおうと書いてきたわけだが、いよいよ、否応なしに動かねばならない時期が迫ってきたのである。

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