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2009年6月7日 ●もうひとつのDNA誤判事件

カテゴリ : 無題


 

 足利事件の冤罪が確定し、菅家さんが釈放されたが、実は信頼性の高い証拠が皆無であり、同じ手法によるデタラメなDNA鑑定により、無実を訴えながら死刑判決が確定し、処刑されてしまった人がいる。それが久間三千年さんだ。

 【福岡・飯塚女児2人殺害事件】 http://www.asyura.com/08/bd54/msg/388.html

1992年2月21日、福岡県甘木市の国道わきの山林で、前日の朝、登校途中で行方不明になっていた飯塚市在住の小学校1年生、梅野裕莉・中川藍(共に当時7歳)の2人が遺体で発見された。
 2人は首を絞められ、顔には殴打された跡もあり付近には血痕が残されていた。警察は、遺体や現場検証の状況から殺人事件とみて捜査を始めた。
 警察は、この段階で久間三千年(当時54歳)に嫌疑をかけた。4年前の1988年12月4日午前7時30分頃、同じ飯塚市の潤野小学校1年、松野愛子(当時7歳)が、町内の廃品回収作業の手伝いを終えて公園で友達と遊んだ後、午前10時頃に久間の自宅で遊んでいるのを近所の人が目撃したのを最期に行方不明となった事件があったからである。

 警察は、久間が事件に何らかの関与があるとみて捜査したが、決定的な証拠を得ることができなかった。その事件と本件の被害者は共に飯塚市の小学校1年生の女児であること、その他の類似点からみて久間が捜査線上に浮上した。
 そこで、警察は久間を中心に付近の聞き込み捜査を行った。すると、「遺体遺棄現場で紺色のワンボックス車を見た」との目撃情報を得た。当時、久間も紺色のワンボックス車に乗っていため、警察の捜査は勢いづいた。(この目撃だけが本件唯一の証拠である)

 3月末になって警察は、久間に任意で提出させた毛髪と現場に残されていた体液のDNAを鑑定した。依頼された警察庁科学捜査班は「ほぼ一致」するとの結果をだした。ところが、第三者に委託した大学の研究室では「毛髪と体液が一致する確立が低い」との結果が出て断定はできなかった。
 平成6年2月になって、久間のワンボックス車を鑑定した結果がでた。それによると、女児の衣服に付着していた繊維とワンボックス車のシートの繊維が一致。しかも、シートに残されていた微量の血痕が女児の血液型と一致したというものだった。この鑑定結果が決め手となり警察は同年9月29日に久間を殺人及び遺体遺棄の容疑で逮捕した。
 (警察が「物証」と強調する、この証拠は、実は確率論的にあまりにも可能性が多すぎて、物証にならないことが証明されている。また福岡県警は、こうした証拠捏造の前科が多いことで知られる)

 逮捕された久間は終始一貫して犯行を否認し、無罪を主張した。警察は、久間から自供を得られないことに苛立ち始めた。
 すると不思議なことが起こった。久間の逮捕後に、昭和63年に行方不明になったC子ちゃんのジャンバーとトレーナーが飯塚市の山道で発見されたのだ。
 再捜索開始後わずか25分でこの遺留品を発見したのだが、この衣服は6年前に捨てられたとは思えないほど傷みは少なかったという。このため、「警察が久間を小学生女児連続殺人犯に仕立て上げるための演出ではないのか」と指摘するマスコミもあった。

 公判は1審の福岡地裁は久間に死刑判決。これを不服とした久間は控訴したが2審の福岡高裁は控訴を棄却。平成18年9月8日最高裁は「DNA鑑定結果などから被告の犯行だと認定できる」とした上で、「性的欲望を遂げようとした卑劣な犯行。抵抗する力の弱い女児の首を締め付けて窒息死させた態様も冷酷かつ非情」と述べて1、2審を支持。久間の上告を棄却して死刑が確定した。

 平成20年10月28日、福岡拘置所で死刑執行。享年70歳。

 【この裁判の問題点】http://www.asyura2.com/08/bd54/msg/384.html
自白、物的証拠が一切ない。久間被告側は一貫して無罪を主張。動機も明らかにされていない。

 遺体周辺などから発見された血痕のDNA鑑定が最大の争点となった。警察庁科学警察研究所(科警研)は2種の方法で鑑定し、いずれも「久間被告のDNA型と一致」とした。しかし、帝京大の鑑定では久間被告の型は検出されなかった。
 この鑑定方法は、足利事件と同じく、DNAの配列の一部だけを目で見るなどして調べる「MCT118型検査法」であり、これが、どれほどデタラメで信用性に乏しいものかが、今回、足利事件によって明らかになった。

検察側は、
〈1〉2種類のDNA鑑定のうち一方について、犯人が1人と仮定すれば、被告と一致
〈2〉被告の車の血痕の血液型が女児の1人の型と一致
〈3〉遺留品発見現場で目撃された車が被告の車と似ている、と主張した。

 福岡地裁陶山裁判長は科警研の2種の鑑定法のうち、1種について、1人の資料での判定が原則なのに、鑑定対象となった血痕などは2人以上の混合血だったことから「鑑定結果は疑問だ」と指摘。全国約200件の刑事訴訟で証拠採用された科警研や科警研方式のDNA鑑定では初めて、証拠としての信用性を否定した。
 しかしもう1種の鑑定は「信用でき、犯人が1人であると仮定すれば被告と一致するといえる」と判断。一方、帝京大鑑定については「資料が少なく被告の型が出なかったとしても科警研鑑定と矛盾しない」とした。

 さらに、遺体の着衣に付着していた繊維は「久間被告の車と同型車のシートの繊維である可能性が高い」▽被告の車から検出された血痕と尿の跡は「女児を運んだ際に付いた物とすれば合理的に説明できる」▽遺留品発見現場近くで目撃された車が被告の車に似ている-などを認定。いずれも単独では断定できないが、総合すると有罪以外の可能性は考えられない、と結論付けた。
 そして「DNA鑑定や目撃証言、車内の血痕や尿の跡などの状況証拠を総合評価すると被告が犯人と認定できる。極めて冷酷残忍で、再犯の可能性も否定できない。改しゅんの情も全く見られない」とし、死刑を宣告した。

 控訴審でも被告側は無罪を主張したが、ほぼ同じ理由で控訴を棄却した。。
 小出裁判長は「証拠が被害者側から得られるだけでなく、被告の車からも被害者の痕跡が見いだされる。一つ一つが相当大きな確率で結びつき、被告が犯人である確率は幾何級数的に高まっている」「状況証拠はそれぞれ重要かつ特異的で、被告が犯人であることを十分裏付けている」「被告は冷酷卑劣で反省の情もない。死刑もやむを得ない」と述べた。
 すなわち、この事件では、物証は皆無に等しくとも「疑わしきは有罪」とする司法の姿勢が明確になった。

 弁護団は、足利事件による鑑定法の欺瞞曝露が明らかにされたことで、飯塚事件の再審を請求することになった。しかし、久間さんは二度と還ってこない。

 この事件でも、足利事件と同じく、三件の幼女殺人事件が未解決であることによって県警のメンツが問われ、焦った捜査陣が、何が何でも犯人を挙げよと叱咤され、疑いのあった久間氏を、強引に犯人にでっち上げた。
 そして、福岡県警が証拠を偽造し、法務局も、捏造や誤審を隠蔽するため早々に処刑してしまった可能性が非常に強い事件である。

 警察も検察も、この種の、犯人でっちあげは無数の事例があり、ほとんど得意技といってよいだろう。真犯人を挙げるよりも、でっちあげによって解決を作りだした方が、関係者の出世や報償に結びつくというわけだ。
 足利事件の経過を見れば、警察が、無実を主張している被疑者に対して、執拗に暴行を加えて、精神的に追いつめ、自白を強要している姿勢が明確に見受けられる。
 これは権力の犯罪である。福岡県警は全国でも、こうした強引捜査の伝統で知られる。

 なかには愛媛県警、仙波敏郎巡査部長のような真面目なすばらしい警察官も少なくないのだが、ひったくりをやる強盗捜査刑事や、強盗殺人をやる警部補などが少なからず出ている警察の現状を見る限り、警察内部における階級差別の抑圧や矛盾から、多くの警官が使命感や正義感を見失って投げやりの怠慢役人化しており、事件を解決する良心よりも、報償や出世を優先するあまり、事件の強引な捏造解決に走る警官が少なくない。

 我々は、足利事件で菅家さんの完全無罪と、警察、司法の恐ろしい人権侵害、強引な証拠捏造、でっちあげの事実を目撃している段階で、飯塚事件の再審DNA再鑑定を要求し、二度とこうした権力犯罪を繰り返させないための行動を起こす必要がある。

 これらの冤罪処刑事件での問題の本質は、捜査の第一線にいる県警に対し、キャリア官僚たちが、自分の出世を演出するために、現場刑事の尻を叩き、強引な捏造に走らせる構図があることなのである。
 第一線の警官は、最初、正義感に燃えて入署するが、実力や誠意もなく、出世と利権ばかり追い求める学歴キャリア組の横柄、横暴に嫌気がさして、意欲を失ってしまう構造が全国の警察に定着している。
 警察を本質から正すためには、警察からキャリア官僚を追放すること以外ないのだ。
 まして、中央キャリア官僚には、統一教会員が含まれているとの情報もあり、彼らの思想的な基準を警察全体に適用させようとしているようだ。
 統一教会の最大の戦略は、大衆の性的風俗を厳格に取り締まり、性の著しい抑圧社会を構築することである。このため、こうした性関連事件に対して、苛酷な圧力をかけているといわれる。
 全国のラブホテルや性風俗店を追放、弾圧し、厳格な一夫一婦制社会でに大衆を閉じこめ、性的モラルに反するものに苛酷な厳罰を科すという姿勢である。
 こうして足利事件や飯塚事件に対し、強引な捜査を強要する構図になっている。

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