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 殺戮ウイルスのパンデミック

カテゴリ : 未分類
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 中東の歴史に触れたことがある者なら、バクダッドやイスタンブール、テヘランやダマスカスなどの都市名を聞いただけで、ある種の郷愁が呼び起こされる。

 奈良の正倉院には、今から1300年以上前に、これらの都市から、ラクダの背に乗せられて、長く遠いシルクロードを経て大和朝廷に届けられた、たくさんの珍しい宝物が納められている。
 瑠璃色に輝く不思議なガラス器を見ながら、私は、これが、どれほどの日数を経て、どれほどの人々を経て、ここにたどり着いたのか、想像が尽きることがなかった。

https://syoki-kaimei.blog.so-net.ne.jp/2013-02-09-3

 私は、ダマスカスと聞いただけで、ある種の興奮を呼び起こされる。
 それは、私が若い頃から刃物に傾倒し、世界最高峰の鋼である玉鋼とともに、ダマスカス鋼と呼ばれる、得体の知れない不思議な鋼に対する強烈な憧れがあったからだ。

 ダマスカス鋼は今でも神秘に包まれている。その製法について、玉鋼については明治時代まで日本刀が作られていて、技術が継承されてきたのに対し、ダマスカス綱は、もはや継承者もおらず、本当の製法は不明のままであるからだ。
 しかし、およそ刃物に興味を持つ者なら、ダマスカス綱を自分の側に置きたいという欲求を抑えることができないが、関市あたりで販売されているダマスカス綱は、よく似た木目を見せてはいるものの、残念ながら表面的な模倣にすぎない。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%B9%E9%8B%BC

 そんなダマスカス綱を生んだダマスカス市は、美しい都市であった。

https://www.huffingtonpost.jp/lama-younes/syria-before-the-war-blog_b_9288222.html

 「いつか、あの美しいダマスカスに行ってみたい……」と思い続けているうちに、憧れのダマスカスは地獄の戦場と化し、瓦礫で覆われた灰色の廃墟と変わってしまった。

 https://tocana.jp/2016/02/post_8907_entry.html

 ダマスカスだけではない。中東の戦場は、ほとんど全土を網羅し、バクダッドも、アレッポも、アルビールも、無傷で残っている大都市は、ほとんど見当たらない。
 だが、少なくとも、今から15年前、アメリカによるイラク侵攻前までは、中東で戦禍に晒され破壊された町などほとんどなかったのだ。
 中東は、どこも美しい街ばかりだった。アメリカが来るまでは……。

 アメリカがイラクを侵攻する理由となったのが、2001年の911テロであった。
 911テロについては、単刀直入に本質を言えば、それは全世界のユダヤロビーによる陰謀工作であると私は思う。
 私は、報道された911当日の、事件発生前からの落ち着かないブッシュ大統領の映像を見ていて、そう確信していた。
 主犯とされたビン・ラディンは、元々ブッシュ一族の極めて親密な友人であり、事件の数ヶ月前に、ドバイのCIA病院で死亡したと、フランスの情報機関が公開していた。

 https://blog.goo.ne.jp/xenaj/e/54486a12476682244d191ce0ad659c7e

 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=250851

 ブッシュは、911テロに対する報復として、イラクへの軍事侵攻作戦を開始した。
 しかし、大義名分に掲げられた「大量破壊兵器」は、どこを探しても見つからなかったし、後に精査された情報によれば、イラクに毒ガスや核兵器が常備されていたというCIAの情報は、すべてガセであったことが判明した。

 戦争は2003年、3月20日に始まり、主だった戦闘は、同年のうちに終わっているが、その後、イラク駐留米兵を狙った散発的なゲリラ戦争と、シーア派・スンニ派の宗教戦争を含む内戦テロが勃発し、オバマが2011年末に終結を宣言したイラク戦争全体では、100万人規模の死者が出ている。
 その大半は、非武装の民間人だった。太平洋戦争における日本人の戦死者が450万人であったことを思えば、一つの戦争としての規模は決して小さいものではない。
 また、米兵を中心に、多国籍軍全体の戦死者は、公開された情報だけでも数千名に達している。
 
 だが、イラク戦争は、実は「終わりの始まり」だったのだ。
 この戦争をきっかけに、戦禍は中東全土に拡大し、とりわけ隣国のシリアや、リビア・エジプトにまでテロ戦争が拡大し、やはり100万人単位の死者が出ている。
 中東全土がテロリズムの戦火に包まれ、人々は、繁華街に出かければ皆殺しテロの恐怖に怯える日々を過ごさねばならなくなった。
 
 さらに、テロリズムの火は、欧州にまで燃え移ってしまっている。
 フランスやドイツをはじめとして、欧州全土が、テロの恐怖に怯えて生きてゆく社会に変わりつつある。

 https://toyokeizai.net/articles/-/223827

 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52110

 憧れのシャンゼリゼは、今や警察装甲車と軽機関銃で武装し、人々は、人の集まる場所には向かわない習性が身につきつつある。
 どこの劇場も、デパートも、市場も閑散として、賑やかな声は聞かれにくくなっている。

 私は、2003年のアメリカによるイラク侵攻と激しい戦火の後に、まるでパンドラの箱が開けられたように、テロリズムの嵐が吹き荒れて、毎日のように50人、100人という死者が出ている報道を見せつけられて、大量の死者対する感性さえ風化してゆく自分を見つめ、この戦火の嵐は、やがて必ず、我々の住む街にもやってくると確信していた。

 イラク戦争のなかで、自爆テロがブームとなり、テロが起きるたびに数十名、数百名の死者が出ることに驚愕したのだが、やがて、そうしたニュースを見ても何の感慨もわかなくなった自分を発見した。

 「人殺し」という、ありふれた習慣、テロという日常的な文化、人の集まる場所で、できるだけ多くの人々を殺害するという「満足感?」、私が子供の頃の社会には、まったく存在しなかった、奇っ怪な社会現象が世界を覆いつつある。

 何度も言うが、こうした現象が登場したのは、アメリカがイラクに対して軍事侵攻を行った15年前からであり、いうなれば「アメリカ病」と名付けても間違いではなさそうだ。
 あるいは、「殺戮ウイルス」という伝染病であるような気もしている。

 「人を大量に殺す」というウイルス性疾患は、まるでスペイン風邪のように、人類に感染伝播し、もはや世界的なパンデミックというにふさわしいのではないか?
 そして、とうとう日本にも、この種の大量殺人ウイルスが侵入してきていることに気づかない人もいないだろう。

 https://www.huffingtonpost.jp/2018/12/31/harajuku_a_23630923/

 引用した原宿テロは、決して、初めて現れたテロ病というわけでもなく、実は、近い、類似した事象は、すでにたくさん起きている。

 もちろん、2016年、7月26日、植松聖による相模原障害者施設テロ事件が、もっとも大きな事象であった。
 その次に、同じ相模原で、2017年、10月31日、白石隆弘による座間9遺体生首事件が発覚した。2018年、6月9日に小島一朗による新幹線無差別テロ事件が起きた。
 他にも、類似したテロ事件が、たくさん起きている。ストーカー殺人・通り魔殺人も、このカテゴリーに入れるなら、もの凄い数になるだろう。

 この種の事件に共通するのは「人殺しの喜び」とでも表現する他はない、殺人愛好者の爆発的な拡大である。
 私は、こうした傾向が、米軍による、あの年、2003年を境にして、大量殺人風土が世界的にパンデミック感染を繰り返していると考える。

 イラク侵攻後、バクダッドで始まった自爆テロは、本当にとどまるところを知らず拡大する一方だ。もちろん、それ以前にも、赤軍派によるテルアビブ空港テロとか、ベイルート事件とか、米大使館爆破事件とか、たくさんあったのだが、イラク侵攻後、まるで別の怪獣が暴れ出したかのような印象を持つ。
  1980年代には年間平均5件以下だったのが2000年から2005年の間には年間平均180件にまで増加し、2001年は81件だったが2005年は460件となった。
 つまり、明らかにイラク侵攻後に激増している。

  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%88%86%E3%83%86%E3%83%AD

 私が2003年の爆発的なテロ激増を見て感じたことは、「人の大量死を願う意思」を国際的に手当しなければ、無限に世界に拡大するという印象であった。
 これは一種の病気であり、強大な感染力を持ったウイルスなのだと。
 しかし、世界中の誰もが、米軍による理不尽な侵攻に対し、ものを言う意欲を失っていた。死を呼ぶウイルスは、誰にも止められることなく、無制限に世界に拡散していった。

 「人殺し習慣」には、行き着くストッパーがない。際限なく自己増殖し、やがて世界的なパンデミックに至る。
 もちろん、世界戦争のことである……第三次世界大戦だ。
 戦争に向かって走り出した情念を止めるものはない。人を大切にしよう、愛を大切にしようという共有された意思だけが戦争を止めることができるのだが、今の世界に、それがあるか?

 今年度初頭、2019年1月1日未明に起きた原宿テロ事件は、今年が、大規模テロの幕開けであることを象徴的に示していると私は思う。
 これは殺戮ウイルス感染者による病気なのだ。これは、世界中の良心が、イラクに侵攻したアメリカに対して、激しく追及し、自爆テロの発生をやめさせなければならなかった。
 しかし、そうした動きは起きずに、アメリカの自演自作戦争は、やりたい放題に進み、世界中に本当のテロの種を蒔いてしまった。
 実は、この種のテロの最大級の発生国は、中東とともにアメリカなのである。
 アメリカでは、いつ銃社会に殺されるかわからない。だから、人々は、どんどん刹那的な人生観を求めるようになり、麻薬に溺れる社会に変化している。

 日本はどうか? 私には、アメリカの背中を追って、ひた走っているようにしか見えない。

 

 
 

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