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 キブツとヤマギシ会

カテゴリ : 未分類
 もの凄く大切な共同体の話なのだが、残念なことに、私は、最近30年間の、いずれの情報もほとんど知らず、足を運ぶこともなかったので、ネットに上がっているブログなどからの推量で書くしかないという致命的弱点を抱えて書き進めてゆこう。

 いずれも、私の若い頃、今から40・50年も前には、若者たちの間ではキブツもヤマギシ会も極めて著名であり、社会全体の注視を浴びていたのだが、今の若者たちにこの名前を尋ねても99%は知らないと答えるだろう。
 いわゆる「共同体運動」に社会の関心が集まった理由は、当時、まだマルクス主義、社会主義が地球社会のなかの大きな比重を占め、キブツの原型ともなる、ソ連のコルホーズ、中国の人民公社などの悲惨な結末も見えておらず、幻滅もされていなかったからだろう。

 日本でも、ヤマギシ会以外に、たくさんの共同体志向運動が進められていた。
 武者小路実篤の「新しき村」は、すでに100年の歴史を持っている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%8D%E6%9D%91

 ヤマギシ巳代蔵が「ヤマギシ会」を創設したのは1953年で、これも67年もの歴史を持っている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B8%E7%A6%8F%E4%BC%9A%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%82%AE%E3%82%B7%E4%BC%9A

 ちなみに、私は1970年代はじめに、新島淳良が代表を務めていたヤマギシ会の特別講習研鑽会に参加している。
 http://blog.livedoor.jp/hirukawamura/archives/2348506.html

 http://blog.livedoor.jp/hirukawamura/archives/2371533.html

 こうした世界的な共同体運動のハシリというか、最初の成功例がキブツであった。1909年に創始されたので、すでに110年の歴史を持っている。
 以下の文中に指摘されているとおり、現在では、当初の意図とはまるで異なる、共同体志向から外れた一般的な企業体に転身してしまっているものも多いようだ。
 しかし、イスラエルの世界的な水準の軍事企業などの多くがキブツから発展した企業体であるといわれ、今では、イスラエルの存在を支える最重要組織体といっても間違いではない。

 キブツとは何か? これはウィキの記述が、ずいぶんと詳しい。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%96%E3%83%84

 以下引用

 1909年、帝政ロシアの迫害を逃れた若いユダヤ人男女の一群がパレスチナに渡り、最初の共同村デガニアをガリラヤ湖南岸に設立したのがキブツの始まりである。

 彼らは、自分たちの国家建設の夢を実現させようと願って、生産的自力労働、集団責任、身分の平等、機会均等という4大原則に基づく集団生活を始め、土地を手に入れ、開墾していった。

 迫害のために世界各地からユダヤ人がこの地にやってくると共に、キブツの数や人口は増大し、学校、図書館、診療所、映画館、スポーツ施設などの建設も進められた。元来は農業が中心であったが、現在では工業や観光業も営み、独立した自治体的な側面も有している。当初、生活の全てが無料で保障されるとともに構成員の労働は無報酬であったが、現在では給与が支払われるようになっている。

 コルホーズ、人民公社など、他の国にも共同社会的な事業形態はあるが、イスラエルでキブツが果たしたほどの重要な役割を持った自発的な集産主義的共同体は、他にはない。イスラエルにおける彼らの重要性はイスラエルの建国にまで遡ることができ、また現在でも重要な存在である。

 社会主義とシオニズムが実際的な労働シオニズムの形で結合したキブツは、イスラエル独特の社会実験であり、歴史上最大の共同体運動の一つである。
 キブツは独立した農業経営がまだ現実的ではない時期に設立された。共同社会での必要性にかられて、あるいはユダヤ教的、社会主義的なイデオロギーに突き動かされ、キブツの構成員は全世界の興味を引きつける、共同社会的な生活様式を発達させた。

 キブツは数世代にわたり理想郷的な共同体であったが、現在のキブツの多くは、設立当初はキブツが全く異なる選択肢と考えていた資本家企業や普通の町とほとんど変わらない。

 キブツはイスラエルの人口比率からすると考えづらいほど多くの軍指導者、知識人、政治家を輩出している。
 たとえば、初代首相ダヴィド・ベン=グリオン、女性首相ゴルダ・メイアなど。また、キブツの構成員がイスラエル人口の4%にもかかわらずイスラエル議会で議席の15%を占めていたこともあった。
 キブツの人口はイスラエル全体の7%を超えたことがない。しかし、イスラエル人にとっても、外国人にとっても、他のどのような施設にもまして、キブツはイスラエルを象徴するものとなった。

 「キブツ運動」「キブツ産業協会」といった全国組織が活動している。キブツ運動などによると、282のキブツが存在し、17万人以上が暮らす(2016年時点)。1960~1970年代には社会主義的な理想郷としてみなされ、日本を含む世界各地から若者が移住してきた。

 だが1980年代に多くのキブツが財政的な危機に陥り、1990年代には財産の私有と給与制、家族単位での子育てへと転換し、農業以外の分野での起業も広がった。一方で、住宅や財産を共有する昔ながらのキブツも45ある。

 点滴灌漑システムの世界最大手企業であるネタフィムのように、キブツで起業されて発展した会社も多い。イスラエルの食品最大手のツヌバ(英語版)はキブツとモシャブ(家族経営の農場が集まった村)が所有する協同組合で有名だったが、有限会社化後は2014年に中国の光明食品集団(英語版)に買収されている。パレスチナ問題をめぐり多くのイスラム諸国と対立するイスラエルは、食料自給率が9割を超えており、農業生産の約8割をキブツとモシャブが担っている。

***********************************************************************

 引用以上

 上に記載された重要なポイントは、キブツが社会主義的な思想運動の性格を持っていたということと同時に、ユダヤ教シオニズムとも融合していたことだ。

 シオニズムというのが、現代歴史を動かす根底にある極めて重大な要素であることを知る者は少ないが、トランプ大統領も、イスラエルという国家そのものも、シオニズムを理解しなければ思想的全体像を把握するのは困難である。
 アメリカ人の4人に1人は、福音派と呼ばれる、クリスチャンシオニズムを支持していることを知っていれば、アメリカとイスラエルが運命共同体として世界史に君臨してきた真実を理解できよう。

 まずは、シオニズムとは何か? を理解しなければ、世界史がまるで見えてこない。
 https://www.y-history.net/appendix/wh1503-148.html

 https://synodos.jp/international/17133

 http://www.uraken.net/rekishi/reki-sekai007.html

 旧約聖書のなかに、失われたユダヤ人、(①2700年前にアッシリアによって追放されたユダヤ10支族、②2000年前に、ローマ帝国によって逃散させられたユダヤ2部族)は、「シオンの地=約束の地」に帰還が約束されていると書かれている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%84%E6%9D%9F%E3%81%AE%E5%9C%B0

 以下引用

 ヘブライ語聖書に記された、神がイスラエルの民に与えると約束した土地。
 この約束は、アブラハムに最初に与えられ(創世記15:18-21)、次いでその息子イサクに、さらにイサクの息子でアブラハムの孫であるヤコブにも与えられた(創世記28:13)。

 約束の地は、「エジプトの川」からユーフラテス川までの領域とされ(創世記15:18-21、出エジプト記23:31)、出エジプトの後、約束をされた者の子孫に与えられるとされた(申命記1:8)。
sionnno0ti.jpg
 

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 アブラハムの子孫、ユダヤ人には、神と契約した「シオンの地=約束の地」が与えられる。というのがシオニズムの基本教義であり、これが旧約聖書を信奉するユダヤ教徒と、福音派などのキリスト教団の原理的な啓示であって、実は、世界史の根底には、この啓示が巨大に横たわっている事実を知らないと、西洋史を理解することなどできない。
 キブツも、この啓示を頼りに、パレスチナに移住した人々が創始したのだ。

 だが、シオニズムには、大きな問題がいくつかある。
 ① アブラハムが契約した神とは、ルシファー(サタン)であった可能性
 ② セム族のアブラハムは、実はコーカソイドでなく、バスク人のようなモンゴロイドに近い民族であったので、今の「ユダヤ人」とは人種がまるで異なる。
 理由は奈良時代に、ハザール国がユダヤ教に改宗したとき、彼らの多くがイスラエルに移住して混血し、それをアシュケナージと呼んでいる。本当のユダヤ人は、イエス・キリストも含めてモンゴロイドである。
 kirisuto1.jpg
 
③ シオニストたちが、シオンの地=パレスチナの先住民を暴力で追放して、強奪したのだが、そのパレスチナ人こそ、本当のユダヤ人である可能性が高いこと。

 キブツは、本当のユダヤ人ではないアシュケナージ=コーカソイド系のハザール人末裔が、ユダヤ人の扱いを受けて欧州全域で、ボグロムという深刻な迫害を受け続け、安住の土地を求め、「シオニズム=神の啓示」を頼りに、パレスチナに移住し、共同体として創始されたものである。

 以下は、イスラエル大使館の制作した公式見解としてのキブツ史である。
 https://embassies.gov.il/tokyo/AboutIsrael/People/Pages/%E3%82%AD%E3%83%96%E3%83%84%20%E3%83%BC%20%E7%94%9F%E6%B4%BB%E5%85%B1%E5%90%8C%E4%BD%93.aspx

 これは、右翼的立場の日本人による視察報告
 https://ameblo.jp/jinkamiya/entry-12329985801.html

 1948年前後に、ナチズムの残酷な迫害を受けた欧州ユダヤ人たちが、続々と安全な新天地であるパレスチナに移住し、とうとうシオニズムの啓示を頼りに、イスラエル国家を建国した。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB

 実は、近年、ナチズム・ホローコストは、陰謀的なシオニストが、欧州で経済的に恵まれ高い地位に安住してきたユダヤ人たちを、大虐殺の恐怖で無理やりシオンに連れ帰るための謀略であったとの報告が相次いでいる。
 https://satehate.exblog.jp/12068047/

 建国までのキブツ移住者は、平和的な立場で、先住民との金銭的な交渉によって土地を確保してきたのだが、建国後、数十万人もの事実上のユダヤ難民が雪崩を打って移住してきたことで、平和的な交渉ではなく、 国家と武装の威力に頼った暴力的な領土侵略を行うことになり、世界中の非難を浴びて、周辺諸国との戦争も度々起こった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

 こんななかで、キブツも、イスラエルの強力な国家主義に呑み込まれ、その部品として機能させられるように変質していった。
 農業主体だったキブツは、軍需産業の工場として機能させられ、独立した軍事企業体へと発展したものも多い。
 農地を開墾する道具の代わりに、彼らは機関銃を製造しはじめ、やがてミサイルを製造するまでになった。
 https://www.asahi.com/articles/ASL8M6VMKL8MUHBI019.html

 こうしたキブツの変身は、これからの共同体を考えるうえで、極めて重要な視点である。キブツの高度に効率化された農業スタイルは、そのまま軍事企業に容易に変身しうるものだったのである。
 我々は、ヤマギシ会がキブツと同じように、軍事企業に変身する可能性だって考慮にいれなければならないのだ。
 馬鹿なと思う人がいるかもしれないが、私は、ヤマギシ会トップが、最高級ベンツで移動する姿を目撃して、将来の変身を予想するしかなかった。

 これから、我々が、窮乏を助け合って乗り切るための共同体を生み出したとして、その苦労を想像するよりも、成功によって、組織が「連帯」を大切にするよりも「効率」に特化してゆき、キブツのような変質に向かうことを、今のうちに警戒しなければならないように思う。

 有能な若い男女が、十数名も共同体を結成したなら、よほどの問題がない限り、恐ろしく効率的な急成長を遂げることが明らかだ。
 政府や支配者は、共同体の恐ろしさを熟知しているから、これまで若者たちが連帯しないように孤立化させる競争主義を洗脳してきたのである。
 ヤマギシ会を大本教団のように弾圧した理由も、共同体組織の威力を削ぐ目的だったとしか考えられない。
 
 今、自民党政権の超下劣な、金持ちへの利益誘導によって、底辺の大衆は窮乏し、共同化して乗り切るしかない状況なのだが、これが、政府にとって、どれほど恐ろしい結果を招くのか、ほとんどの関係者が理解していないようだ。
 日本社会のあらゆる資産を大企業と大金持ちに貢いで、大衆を貧困地獄に貶めたのはいいが、その大衆が、キブツやヤマギシのような共同性を獲得して、組織の威力を身につけたとき何が起きるのか?

 キブツの場合は、旧約聖書に示された「神の約束した土地に還る」という宗教的目標が鮮明だったので、人々は迷いのない生活に没頭し、もの凄いスピードで、農業を効率化し、イスラエルを強大な国家へと変身させた。
 日本の場合は、シオニズムのような宗教性はないのだが、山本太郎のような求心力と、具体的な「人間解放」の思想性を提示できれば、目標を見失って彷徨っている若者たちも、一心不乱に共同体事業に取り組めるのではないかと考えている。

 私の提示するスローガンは、「人間解放」である。

  

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