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 共産主義とは何だったのか?

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 今から、ちょうど半世紀前、私は、高校の社会科学研にいて、当時、盛んに党派のオルグがやってきて、マルクス主義の学習会を行った。

 使われた教材は、「共産党宣言」や「家族国家私有財産の起源」などで、安い文庫本がくちゃくちゃになり、真っ黒になるまで読み込んで激論を交わし合った。
 私は、このとき「共産主義思想」にのめり込んだのだ。

 それから半世紀、綾小路きみまろじゃないが、希望は絶望に変わり、希望の光どころか、この世の悪の権化になり、今じゃ、共産主義なんか、若者たちに見向きもされない落ちぶれた姿を晒している。

 私は、すでに共産主義思想を学んだ直後から、その党派運動の不自然な正体に気づき、見切りをつけて、組織されないベ平連のような市民的自由の思想に変化していった。
 共産主義思想に不信感を抱かされた理由は、当時の共産主義を信奉した、日本共産党や新左翼諸党派の、あまりにも独善的で理不尽、傲慢な姿勢を見せつけられたからだ。
 「共産主義を信奉すると、こうなるんだ」
 という見本を、私は彼らによって知った。

 その思想的硬直を端的に示すものとして、日本共産党支配下の原水協による原水禁運動の分裂があった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%B0%B4%E7%88%86%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%B0%91%E4%BC%9A%E8%AD%B0

 日本共産党の介入による「社会主義国の核兵器は自由を守るものだから必要」
 あるいは「日本共産党に指導された正しい原発は必要」
 といった共産党の屁理屈は、見事に共産主義運動の本質を体現しているように思えた。

 日本共産党は、いまだに原水協による市民運動への介入を自己批判せず、上の屁理屈を正当化したままなので、その体質は、ソ連や中国の共産党独裁を引き継いでいるといえるだろう。
 だから「共産党の指導する核兵器や原発は正しい」という屁理屈を、そのまま継承している。

 こうした日本共産党の体質も含めて、中国やソ連の独善的な嘘で固めた独裁体制を見せつけられて、「共産主義というのは全体主義独裁体制の一種である」ということを、私は骨の髄まで思い知らされた。

 結局「労働者階級の守護者」の名前を借りて、共産党組織の利権を守るための運動であると認識するに至った。
 ソ連や中国の官僚主義を見て、共産主義なんてのは、何もかも真っ赤な嘘で固めた虚構だ。それは共産党官僚のための利権組織にすぎない、これこそ共産主義の正体であると理解した。
 その後の、中国共産党の法輪功に対する残酷の極地ともいえる体質は、私の想像を超えて、共産主義の持つ悪魔性を思い知らせてくれた。
 
 思えば、私の中学生のときの音楽の担任が、確か日下という若い教師で、恐ろしく権威主義的で、強圧的な人物だった。
 日下は、学校の規律の監督教師で、「トイレットペーパーの使用は、一回20センチまで」というような通達を出した。
 私は「20センチでは拭ききれない、拭き残したウンコは手で拭うのか?」
 と文句を言ったら、いきなり持っていたタクトで思い切り殴られた。

 彼のタクトは、音楽指揮のためではなく、生徒を殴って従わせるためのものだった。
 以来、私は音楽が嫌いなわけではなかったが、テストの成績が零点ばかりになった。私は、こんな理不尽を暴力で強要するような教師が死ぬほど嫌いだったのだ。
 理不尽を押しつけるヤツらこそ、真の敵だと私は固く認識させられた。民主主義というのは、理不尽を許さないことである。だから、私は民主主義者になりたいと思った。

 共産主義というのは、自分の理不尽な主張を、人々に押しつけることしか知らない。
 文句を言えば、力を使って強要しようとする。これは全体主義そのものだ。一見、正しそうな理屈を言うのだが、それを実現するプロセスのなかで、組織防衛ばかりを考えて、「これは、おかしいんじゃないか?」と疑問を口にする人を排除することしか知らない。「自分たちは絶対に正しい」の一点張りで、対話を拒否し続ける。

 私は、資本主義社会が大嫌いだ。それは、人々を競争に追い立てて、弱肉強食のルールを作り上げ、弱者を置き去りにし、さらに選別淘汰しようとする。
 ちょうど最近、れいわ新撰組の大西という人物が「政治家の使命は人を選別することだ」というような典型的なファッシズム=優性主義を口にして大問題となったが、これは強者ばかりを優先し、勝ち組だけの社会を生み出そうとする資本主義=新自由主義にとっては、当たり前の理屈であって、金融トレーダーだった大西にとっては、何の不自然もない価値観なのだろう。

 競争主義と淘汰選別のメカニズムのなかで、「優秀なものだけが生き残ってゆく」という価値観の社会は、弱者を排除する全体主義に向かうことは避けられない。
 すでにブログで繰り返し書いてきたように、資本主義の本質はネズミ講なのだ。
 みんなが全力で疾走し、競争しあって、拡大再生産を続けなければ生き延びてゆくことができない。
 しかし、やがて利用できる環境資源も、消費ニーズも尽きて、レミングの群れのように、断崖絶壁を集団で飛び降り自殺するのが資本主義の本質である。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-date-20181015.html

 だから、私は社会主義や共産主義の計画経済こそが正しいと信じていた。
 しかし、計画経済が実現する前に、それを取り仕切る組織が腐敗し、官僚たちが自分の権益だけを守る独裁体制を築くようになる、ということまで理解が及ばなかった。
 だが、これは共産体制だけの問題ではなかった。日本は、半世紀前まで「資本主義の名を借りた社会主義社会」と評されるほど、労働者階級に暖かい社会だった。

 だが、時代が進み、バブル経済、消費税の導入、竹中平蔵の登場という事態になって、「特権階級が利権を囲い込み、民衆を家畜のように支配する時代」がやってきた。
 彼らは、中国共産党の一党独裁支配体制に憧れ、中国のような言論統制や、格差社会の固定を求めるようになり、結果として、悪い意味での共産主義社会になりつつある。
 共産主義を口先で批判する自民党政権は、まさに共産党政権の独裁体質をそのままコピーして、自分勝手な政策ばかり行って、労働者を苦しめるようになった。

 我々の生活している日本社会は、まさに今、官僚独裁利権体制=悪い意味での共産主義社会を体現するようになってしまったのだ。
 だから最悪の共産社会である中国共産党独裁体制を、至る所でコピー再現する政策が行われようとしている。
 竹中平蔵の計画している「スーパーシティ特区」など、その最たるものだ。

 これは、別の意味で、タルムードに描かれた「神に選ばれた選民に奉仕するためにあるゴイム=家畜の社会」ともいえよう。
 その内容が、まるでヨハネ黙示録の管理社会だから空恐ろしい。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8D%A3%E3%81%AE%E6%95%B0%E5%AD%97

 阿川佐和子が、よくラジオで「共産主義」を敵視し、無条件に排除する発言を繰り返しているが、彼女は、たぶん共産主義を学ぼうとしたことがない人だろう。
 彼女は、共産主義というレッテルだけに踊らされて、その正体が、組織官僚による利権集団であることの意味を、まるで理解していない。

 「共産主義」という悪のレッテルの正体は、「みんなが平等な社会を作る」という本来のビジョンとは、まるで異なり、労働者を管理するシステムに乗っかった官僚たちが、利権を享受する体制であることを理解していないと、阿川佐和子のような根源的誤認を起こすことになる。

 本来の共産主義は、資本主義による人間疎外を正し、資本主義・新自由主義社会に見られる「格差」富の偏りを是正し、人類の対等・平等を実現しようとする思想なのに、共産主義を名乗る官僚主義による独裁の悪が、共産主義の平等思想から来ているように勘違いさせられている人々があまりにも多いのだ。

 しかし、マルクス・エンゲルス・レーニンの提唱した共産主義社会は、プロセスにおける「一党独裁」を必要工程と認識している以上、彼らの思想が根源的に誤りだったことを、ソ連や中国の実験が証明している。
 ソ連が建国70年で崩壊したように、中国もまた、建国から70年を経て、今まさに瓦解しようとしている。
 それは、人々に平等をもたらす思想が間違っていたのではなく、一党独裁による官僚支配が間違っていたのだ。

 私は、たくさんの「共同体」を勧めるブログを書いているが、一部の愚か者たちは、私を共産主義者と勘違いしている。
 私は、人類の対等・平等と国家権力からの人間解放を求めている。しかし、共産主義が示したような一党独裁、官僚支配社会を求めているわけではない。
 私は民主主義者であって共産主義者ではない。官僚制度を徹底的に嫌悪する自由人である。

 私は徹底した個人主義者であって、いかなる組織も信用しないし、依存しない。
 だから、学歴も権威も大嫌いだ。組織の力に依存して「虎の威を借る狐」のような思想を持っている人たちには強い不快感を抱いている。

 人間、生まれて一人、死ぬときも一人、人生、立って半畳、寝て一畳、飯を食っても二合半、それだけでしかない。
 名前もいらない。財産もいらない。愛と自由だけが欲しい。
 国家による、あらゆる弾圧規制に反対する。これは共産主義ではないのだ。 

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