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千年の平穏、安定だってアテにならない

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 日本政府は、再稼働認可原発をすべてMOX核燃料(核分裂熱量の50%をプルトニウムが占める)を使うよう強制している。
 原子炉に入れる核燃料集合体のうち3割をMOX、残りをウラン235が4%含まれた通常の原子炉級ウラン燃料が使われている。

 これを原料段階で混合して用いることはできない。核分裂特性が大きく違うので、燃料被覆管内で、暴走する可能性があり、核燃料被覆管を破壊してしまうからだ。
 だから、別々の被覆管を、同じ核燃料集合体にセットして分裂発熱させる。
 ただし、もんじゅがやろうとした「高速増殖炉によるプルトニウム239生成」の場合は、原料段階からウランとプルトニウムを混合して用いる。

 問題は、MOX運転のなかで、ウラン235と同等の熱量を発生するプルトニウム239の核分裂特性が非常に危険であることだ。
 MOX燃料を稼働させても、実際に核分裂して熱を出すプルトニウム239は、わずか2割に満たない段階で止めてしまう。理由は、それ以上分裂させると、超高熱のため劣化した核燃料被覆管がクリープ破壊されるからだ。

 8割に及ぶ残りは励起したプルトニウムXが超高熱の危険な状態で、崩壊熱が安定維持可能な100度以下に下がるまで実に500年間、強制冷却を続けなければ、被覆管の安全性が保てない。
 もしも何らかの理由で冷却がストップすると、たちまち被覆管が破壊されて内部のプルトニウムXとマイナーアクチノイドが環境を大規模に汚染する。
 これは原発推進派や政府の説明文のどこにも見当たらないが、九州電力の解説文がポロリと漏らしたことを、すでに述べた。

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 実は、もう一つ、MOX燃料が恐ろしく危険な理由があり、この危険性のために、欧米核開発先進国は、すべてMOX運用から手を引き、現在、運転しているのは日本だけだ。
 それはプルトニウム240の存在だ。プルトニウム240は、原子炉を2年間運転すれば3割ほど生成されてしまうが、これは自発核分裂の性質が大きく、いつ不完全核爆発を起こすか分からない不安定で暴走しやすい代物だ。
 MOX運用を行っていた福島第一原発3号機が不完全核爆発を起こしたのも、おそらくプルトニウム240が、水素爆発で圧縮されて自発核分裂による不完全核爆発を起こしたものだろう。

 プルトニウム239は、プルトニウム240の含有率によって用途が定められる。
 核兵器に使うためには7%以下に抑えなければならない。勝手に爆発させないためだ。MOX核燃料の場合は、20%以下だ。
 ところが、プルトニウム239と240は質量差が極小なので、遠心分離も化学分離も使えなくて、分離が極めて困難だ。(分離には元素の化学的性質と質量差を用いる)

 どうするかというと、兵器級の7%以下にするために、核原料を原子炉に入れて3ヶ月だけ中性子を照射して引き出してしまう。通常の原子炉運転の場合は2年程度交換しないから、このように短期間(ちょうど原発の定期点検の期間に相当する)で核燃料を引き出すような運転は兵器級プルトニウムを秘密裏に製造しているのである。

 フクイチ3号機の場合は、定検中であるにもかかわらず、事故後、米軍のサーモ撮影で原子炉が稼働していることが確認された。
 そこで、槌田敦夫氏らは、3号機が、定期点検を口実に秘密裏に兵器用プルトニウムを製造していたと判断した。
 東電が、極秘にプルトニウムを製造していたとすれば、国際的な大事件だが、これは、その後の東日本大震災の大混乱の過程で隠蔽されたままだ。

 MOX運転は、プルトニウムの核分裂特性が、極めて不安定なものであり、プルトニウム240の存在により、核暴走を起こしやすいという恐ろしい欠点があり、このため、日本以外のどの国もMOX開発から手を引いた。
 他国は、日本がMOX運用で巨大事故を起こす事態を今かと眺めているのだ。

 日本の原発は、現在、すべてMOX燃料で運転中であり、世界はフクイチ事故に次ぐ巨大事故を固唾を呑んで見守っているといえるだろう。
 さらに、他国(フランス・アメリカ・ロシア)がMOX開発を中断した理由は、上に引用した、8割もプルトニウムXが残った使用済み核燃料の強制冷却期間が500年もかかることで、運用に政治的合理性が存在しないと判断して撤退したのだ。

 ここで今日の本題、500年間、安定した政治体制が続いた国家が存在するのか?
 ローマ帝国が1000年、京都も1000年だって?
 それは、見かけの都市の存在だけの話で、「持続性のある政権」という観点でいうなら、世界最長の安定政権は、徳川時代の270年にすぎない。
 ローマ帝国の安定時代も、わずか200年にすぎない。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%8A

 人類史上、いまだかつて、500年間も安定して継続性のある政権が続いた例は存在しないのだ。
 だから、500年間、一時も手抜きせず、冷却を続けなければ、恐ろしい放射能汚染を引き起こすことが約束されたMOX核廃棄物、あるいはプルトニウム核廃棄物を、この世に登場させるということが、どれほど愚かなことか分かるはずだ。
 権力に政変が起きれば、前政権を擁護して冷却を継続する新政権があるかを考えていただきたい。

 ソ連は50メガトンのツアーリボンバをはじめとする莫大な核爆弾を製造し、当然、その廃棄物も恐ろしい量に上っている。
 ただ、ソ連は、老朽化した原子力潜水艦を原子炉ごと日本海に投棄するという超低脳、下劣な方針に見られるとおり、核開発の管理はデタラメの極みだ。

 土地が広いので、これまでは超危険な核物質をシベリアの原生林の地下に隠したり、キシュティム(秘密核開発都市)では、大きな湖(カラチャイ湖)に、廃棄物をそのまま投機した。また原子力船は、日本海や北極海に投棄してしまった。
 もちろん、この湖は、未来永劫、「死の湖」になってしまうが、そんなことはおかまいなしだ。

 そして、湖の底で(貯蔵庫説も)、核廃棄物がなぜか濃縮され、1957年の、ある日、核爆発を起こした。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%AB%E6%A0%B8%E6%83%A8%E4%BA%8B

 http://pycradiomemo.blog.fc2.com/blog-entry-355.html?sp

 プルトニウム貯蔵タンク内での化学爆発とする解説が多いが、湖での核爆発と指摘している報告もある。もしかしたら複数の異なる事故かもしれない。しかし、これも、おそらくプルトニウム240が関与したものだろう。
 人的被害は公表されていないが、メドベージェフは、数千名が死亡したと報告している。実際には、近郊の居住者、数百万人以上が核汚染による遺伝子上の影響を受けているはずだ。

 アメリカでも、核開発のメッカ、ハンフォードでは、プルトニウムによる環境汚染と核爆発の危険が大問題になっている。
 http://www.hiroshimapeacemedia.jp/abom/nuclear_age/us/020224.html

 日本では、フクイチ3号機が、メルトダウンに伴ってプルトニウム240核爆発を引き起こした。

 こんな恐ろしい物質を、安定政権の目処もなく、もちろん安定管理など絵に描いた餅以下で、500年に渡って強制冷却を続けなければ大変なことになる。
 考えてみてほしい。

 およそ、人間が一定の継続性を持って活動できる期間は、20才から70才までの、せいぜい半世紀にすぎない。MOX発電を行う電力企業だって、あと30年持つとは思えない。
 もし、誰も冷やさなくなって、MOX燃料に加熱によるクリープ破壊や、亀裂破壊が起きて、莫大なマイナーアクチノイド核種やプルトニウムXが環境を汚染したとき、誰か責任を取る人がいるのか?

 MOX核燃料使用を指示した政府、電力の関係者も大半が死んでしまっていて、生きていても高額の退職金を抱えてドバイに逃げるのがせいぜいだろう。
 500年の強制冷却期間のうち、最後の100年くらいになったなら、そこに危険極まりない使用済み核燃料があることを理解できる人さえ、ほとんどいなくなるだろう。

 政治も変われば人も変わる。あらゆる体制が、500年もすれば完全に変化してしまう。そのとき、核廃棄物の危険性を理解できて、安全に管理できる人がいるだろうか?
 原発関係者は、自分らだけ退職金を持ち逃げして一目散に姿を隠しているはずだ。誰も責任を取らず、誰も核燃料廃棄物の意味を理解できなくなる。
 いったい、何が起きるのか、誰でも容易に想像がつくはずだ。

 これは絶対にやってはならない、許してはならない、人類史上の大愚行であり、ナチスのホローコストや、日本軍731部隊の人体実験殺戮の愚行に匹敵するものなのだ。

 「千年の平穏・安定」など、この世に存在しない。「500年の安定も存在しない」
 794年、平安京が桓武天皇によって作られ、1869年まで、日本の首都だったって?
 その間、京都でさえ、何度も崩壊の危機に晒されたではないか?
 天皇まで逃げてしまった時代だってあるし、応仁の乱のように、京都中が死体の腐敗臭に晒された時期もある。京都とはいうが、実は、同じ場所にある別々の都市というべき時代だってあるのだ。

 よく、天皇家は2600年の万世一系と極右の馬鹿が信奉しているが、それも真っ赤な嘘だ。天皇家という名前だって、AD700~900年までの200年しか使われていない。復活したのは1800年前の光格天皇からにすぎない。
 神武というのは、呉の太伯の子孫だし、明治帝は大室寅之佑という力士にすぎない。
 
 ここでは、人類史における継続性は、最大で200年程度、それ以上のほとんどが嘘八百であると指摘している。
 だから、500年間、超危険な核廃棄物を冷却する能力など、人類のどこにも存在しない。こんなものを考えた核開発の連中は、完全な狂人でしかない。
 人類の未来を滅ぼす正真正銘の悪魔である。

 しかし、手のつけられない馬鹿阿呆どもが作り出してしまった、永久にトイレの存在しない核廃棄物は、どんなに反対しても罵っても、現実に作り出されてしまった。
 これをどうするか? 私のような明日をも知れぬ老人には、どうなろうと知ったこっちゃないのだが、これから未来に生きる子供たちにとっては、とんでもなく巨大で恐ろしい問題なのだ。

 これをパンドラの箱に封印するためには、厚さ10メートルの鉄筋コンクリートの巨大な箱を作って、その中を水で満たして、核廃棄物を封印し、蒸発しないような水を注ぎ入れるしかないだろう。
 私は、正力松太郎や岸信介、勝俣三兄弟の子孫らが命をかけて取り組むのがふさわしいかとも思うが、彼らは巨額の退職金を手にトンズラすることしかできない。
 結局、強欲な者たちが金で吊られて、命と引き換えにやらされることになるのだろう。  

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