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2009年7月9日 ●ダム問題 その3

カテゴリ : 無題



 ダム問題 その3

 ダム問題は、極めて裾野の広いものであり、日本社会の構造的核心に迫る本質を内包している。これにとどまらず、これからも継続的に取り組み、問題点を指摘し続けたい。
 筆者も体調が悪いのに、やるべき課題がたくさんあり、どれも中途半端になっているかもしれないが、誰も指摘しないなかで問題提起を続けることが大切と考え、重箱隅愛好同盟による低俗なブログ炎上攻撃に遭っていても、ひるまずに前進したい。

 先に述べたように、戦後ダム問題は、産業優先、廃液垂れ流し、農薬散布による上水源汚染の拡大に対し、マッチポンプ的な安全な上水源確保の命題から行われてきたものだ。
 すでに1980年頃には、ダム建設の最大の目的であった水力発電のメリットは薄れ、安価な火力発電稼働や国策としての原発増設のために隅に押しやられていた。

 原子力発電は、1950年代にCIAスパイであった正力松太郎・中曽根康弘・岸信介らが、日本軍復活と自前核武装を目的に、当時、外国が核原料を売ってくれる可能性がなかったために、「平和利用」を口実に、国内原発によって「死の灰」の蓄積を行い、これを国内で精製して核ミサイル用プルトニウムを蓄積するという壮大な計画を構想し、自民党勢力によって実現したものである。

 現在、国内に55基の原発があるが、これをさらに増設する計画のため、意図的に電力不足を演出し、火力発電が「地球温暖化」の原因になるために原発に切り替える必要があるとの作為的、捏造データを作り出し、マスコミを利用して国民を洗脳しようとしている。
 原発の必要性を宣伝するために、水力発電が増設されては困るわけで、この思惑によってダム建設目的から水力発電が消えてしまい多目的化した経緯がある。さらに原発の正当性をでっちあげるために、火力も温暖化原因として増設を禁止するようになっている。

 なお騙され洗脳されている読者のために言っておくが、アル・ゴアの「不都合な真実」で示された二酸化炭素が温暖化の原因になっているという説は真っ赤なウソである。
 真実は、先月、NASAが温暖化の原因は、明確に太陽活動の消長にあると結論付けていることを見れば明らかだ。地球は2025年をピークとして小氷期に向かっているのであり、すでに今年から明確な寒冷化が確認されるようになっている。
http://jp.epochtimes.com/jp/2009/06/html/d17891.html

 二酸化炭素の増加は原因ではなく、温暖化によって有機質中の炭素が放出される結果にすぎないと1996年には環境問題専門家の槌田教授が明確に指摘している。
http://env01.cool.ne.jp/ss02/ss023/ss0231.htm

 その1 その2で指摘したように、ダムの水利・治水目的には極めて欺瞞が多い。恵まれた水環境の遠州地方にあっては、本来、飲料目的には、ダム取水の浄水ではなく、世界有数の素晴らしい地下伏流水が用いられるべきである。だが、ダム建設を正当化するためだけの目的で、遠州住民は、水質の劣るダム水を無理矢理、高い金で購入させられてきた。
 さらに、ダム建設の目的として挙げられている治水・洪水調節機能についても、山本寛著「多目的ダムはなぜ作られるのか」から、その欺瞞性を指摘しておきたい。

 読者は1999年、丹沢玄倉川で起きた13名水難死亡事件を覚えておられるだろう。
 このとき大雨で増水した川中に13名が取り残され、さらに増水したことで全員流され死亡した。しかし、増水は、救助消防の停止要請を無視した上流の玄倉ダム管理者による意図的なものであり、これは殺人に等しいものであった。
 ダム管理者側の弁解としては、劇的な増水過程で、もし水位が堰堤を上回り越流が起きたなら、そのままダム全体が決壊する危険性が極めて高く、要請に応じることはできなかったとされた。

 この事件が一つの契機ともなり、ダム建設においては堰堤越流対策が考えられるようになったともいわれる。太田川ダムでは、そうした堰堤越流対策として放流穴が設置されている。
 1974年七夕豪雨による太田川決壊の事例をふまえ、大雨のとき毎秒200立米まで、そのまま流し、それ以上はダムに貯水するシステムだ。設計上は50年に一度の毎秒550立米に対応するようになっている。さらに、これ以上降った場合、越流堤からオーバーフロー分を流す仕組みで堰堤破壊を防いでいる。
 玄倉ダムでは、こうした越流対策がなかったために悲劇が起きたとされる。

 問題は、この洪水水量見積もりが、あまりに身勝手で過大ではないかと指摘されていることだ。七夕豪雨では毎秒2200立米で決壊洪水が起きた。太田川ダムの治水容量は5500立米で設計された。これ自体は悪いこととはいわないまでも、太田川下流域の容認流量は現在でも2500立米にすぎず、ダムから海に至る全体のバランスがとれていない。
 このダムでは七夕豪雨の2.4倍の保水容量があるとされるが、肝心の降雨流域面積が太田川全流域の5%以下であり、ほとんど雀の涙に等しく、太田川流域全体で起きる洪水の5%を止める機能だけでは効果がないに等しいのである。これが行政の汚い欺瞞だと山本氏が指摘している。
 行政は、太田川ダムの建設を正当化するために、データを過大評価して宣伝しているのだ。
実際の洪水には役に立たない太田川ダム保水を、あたかも治水の切り札のように宣伝して建設を強行していることに目を向けなければいけない。

 また、行政がダム建設にあたって錦の御旗にしている「流域の環境保全」にしても、ひどい欺瞞が隠されてる。
 太田川ダムの上流域、周智郡森町内には、まだ下水設備が行き渡っておらず、上水道取水点、円田地区の上流には6000名の下水も含む生活排水が流れ込んでいる。このため水質は極めて悪く、大腸菌数も基準値よりも多く、浄水には相当の殺菌や濾過が必要とされるため、トリハロメタンなど発ガン物質の含有率も高くなる。
 ところが、前に書いたように、この地域の地下水資源は素晴らしいもので、太田川河川取水ではなく、地下水資源を上水に利用するなら、そうした問題は一切起きなくなるのである。
 しかし、ダム推進側としては上水利用はダム建設理由の目玉なので、行政に無理矢理、まずくて危険な、汚い水を押しつけ、住民に高価な悪水を押し売りしているというのが実情なのだ。

 ダム建設、水力発電利用の場合は、渇水期は発電水量確保のため、河川への放流が極めて少ないかゼロになる場合もあり、こうした状態では、古くから生存している動植物の生存環境に致命的なダメージが避けられないくなる。
 またダム堰堤が、鮎の遡上などに巨大な障害になり、河全体の生態系を破壊してしまう事例も珍しくない。ダム推進行政は、いったい何をもって「流域の環境保全」などというキレイゴトを言うのか? やっていることは流域の環境破壊そのものではないか?

 太田川ダムでは、発電施設は設けられていないようだ。これは、おそらく浜岡原発を正当化するために、余剰電力を作らないという思惑が反映しているにちがいない。その代わりに、水道水源を大きく謳っているわけだが、その実情は、上に書いたとおり、遠州のすばらしい地下水源を「時代遅れ、後進性」と決めつけ、汚染の甚だしい太田川中流からの取水と浄水、塩素殺菌剤添加によるトリハロメタン水を市民に押しつけているのだ。
 こうした行政の感覚は、ダム建設によって大きな利権を得る業者や役人の思惑から生まれたものであり、作ってはみたものの飛行機の来ない静岡空港と同じ、行政の愚劣な箱物主義に共通するものである。

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