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 利己主義から利他主義へ その1

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 「NHKラジオあさいちばん」で、筆者が「日本の良心」と評価する内橋克人が、中村哲医師の活動を支援する澤地久枝の『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る』という本を紹介している。
 筆者は中村哲の活動を、マスコミで語られた程度しか知らなかったが、彼と支援のペシャワール会に関するHPを見ると、私利私欲のない、人間愛に貫かれた素晴らしい活動だと分かる。

 中村がアフガンに向かったのは25年前、1984年のことだ。
 かつてイギリス植民地だったアフガンで、1920年頃、独立戦争に勝利したカーン国王が、やがてソ連と結びつき、土着のパシュトゥーン人を弾圧し、暴政を布いたため、反政府ゲリラが組織され内戦状態になった。
 これをアメリカ政府が対ソ戦略のなかで利用するため、CIA工作員を派遣し、大規模な支援を行ったため、アフガン内戦は全土を巻き込んだ絶望的な状況に陥った。

 1973年に親米派ダーウード率いるゲリラ軍によって国王勢力が倒され、アフガン共和国となるが、1979年、ソ連KGBの陰謀攻勢によって、再び親ソ傀儡政権となった。
 その後、数年ごとに親ソ・親米政権への揺り戻し、激しい綱引き戦争が続いた結果、国土は破壊され、民衆は大きく疲弊していった。
 米ソ陰謀合戦の舞台として利用されたアフガンは、国民の数割もが戦闘に巻き込まれ、長い歴史に培われた豊かな自給自足インフラさえも壊滅的に破壊され、まさしく「地上の地獄」が体現される地域となり、民衆はアヘン栽培にすがって、辛うじて生きながらえる日々が続いていた。

 中村がアフガンに行って、四年後の1988年、CIAに支援されたビンラディンを含むアルカイダの苛烈な抵抗運動によって、アフガンからソ連軍が全面撤退し、国土はイスラム原理主義、タリバンの支配下に入った。
 この頃のアフガンでは、耕作地に無数の地雷が敷設されたまま放置され、手足を吹き飛ばされて死亡したり、重度障害者になる人が後を絶たず、戦争で飲料水インフラが破壊されたため、住民は上下水道兼用の不潔な水を利用するしかなく、赤痢やコレラなどの蔓延で、新生児の多くが死亡する悲惨な状況だった。

 そこで中村は、住民が大国の陰謀的援助に頼らず、自立した生活力を確保するために、最初に必要なものは水利・農耕インフラだと考え、大国が利権と破壊だけを持ち込んだこの国に、はじめて飲料水インフラ復活プロジェクトを、民間努力だけで出発させた。
 当時は、日本政府も利権につながらない、こうした真の人道援助を白眼視し相手にしなかったために、中村や支援組織ペシャワール会は、なけなしの自家資金を持ち出すしかなかった。

 政権を握ったタリバンはアフガンの稀少鉱物資源を狙うブッシュ(アメリカ大統領)一族やCIAの援助を受けた組織で、ウサマ・ビンラディンらアルカイダの指導下にあり、非常に過激なイスラム原理主義を打ち出し、とりわけ女性たちに厳格な懲罰を適用するイスラム倫理を強要し、底辺の教育機会を奪ってゆき、アフガンは農工業や医療、民衆生活の知的財産を失っていった。

 2001年には、有名な世界遺産、バーミヤンの石仏群が爆破されるほどの事態に陥った。アフガンは、イスラム原理主義宗教国家として、他国から孤立することで、いっそう過激な観念的暴走を行う事態になっていった。。(バーミヤン石窟破壊工作もCIAがアフガン侵攻世論を正当化するためタリバンに行わせた陰謀と指摘されている)

 この年、NYで911テロ事件が起き、ブッシュが支援した友人であったはずのビンラディンを首謀者と決めつけ、それを匿うアフガンに対して、アメリカは総攻撃をかけることになった。
 (筆者の情報では、911テロの首謀者はアメリカ政府であり、実行犯はイスラエル・モサドであった。アメリカは911テロによって戦争を勃発させ、アフガンを戦争産業の利権に利用したのだ)
 
 この戦争で100万人近い死者と300万人を超える難民が生まれた。中村は難民キャンプの巡回診療を行って住民の心の支えとなった。
 究極の貧しさに追いつめられた民衆にあっては、必ず、乳幼児死亡・結核・ハンセン病・伝染性消化器疫病が多発するが、一番大切なことは、良い水インフラを整備すること、免疫力を上げる環境を整備することだ。
 中村は、個人を治療するという方法を後回しにし、アフガン住民全体を助けるという飲料水インフラ整備に全力を尽くすことを選択した。井戸を掘り、灌漑用水を施設していった。これらは、元々民衆の苦難に関心のない米ソ大国が一切手をつけなかったものだ。
 この大局的判断は非常に賢明だと筆者も思う。民衆に対する真実の思いやりがなければできない判断だ。そして、これによって、赤痢などの死者が激減する成果を生みだしている。
 
 中村の活躍と、その真実は以下のHPに掲載されている。
 http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/

 こうした活動を、権威・権力・蓄財の大好きな利己主義者が行うことは絶対にない。彼らは、池田大作のように偽善者でありたがるが、実際には自分の金儲けや権威にしか興味がない。
中村の活動は、人間が何によって生かされているのかを知っている利他主義者による活動である。人生の価値が思いやりであることを知っている人にしかできない良心の発露だ。

 中村哲と同じように、私利私欲を捨てて、人の幸せに奉仕し続ける医師は少なくない。例えば、ベトナムにおける無給の眼科医として活動する服部匡志の活動が知られている。
 服部の活動も、同じ日本人として真の誇りと連帯感を呼び覚ましてくれる素晴らしいものだ。人が人を無償で援助する行為は美しい。
 http://www.mbs.jp/jounetsu/2006/04_09.shtml

 先日は、2004年にイラクで誘拐された現地ボランティア、高遠菜穂子が久しぶりにテレビで紹介されていたが、彼女もまた純粋な利他思想の持ち主であって、その活動に強い畏敬を抱いている。
 高遠の行っていたのは、イラク・ファルージャの戦災孤児たちの物心両面での支えとなることであった。
 彼女は誘拐後、「自己責任」とやらで激しいバッシングを受けて、未だに「違和感を抱く」などと無知なバカタレがブログに書いているが、それは利己主義に洗脳され尽くした自分を正当化するお粗末な弁明にすぎない。

 この「高遠バッシング」ほど筆者を不快にしたものはない。自己責任論とは、結局、資本主義の家畜として「見ざる、言わざる、聞かざる」の卑劣な奴隷人生を、他人にも強要して安心したいだけのクズどもによるブーイングであって、人生の根源が何によって成立しているのか、見ようともせず、この地上から、いかなる良心をも葬り去ってやろうとする悪意の見本のようであった。
 筆者も、このとき、日本人が、まさかこれほどまでに愚劣な人間性に転落しているとは思わず、本当に驚いた。筆者の若い時代なら、高遠の良心は圧倒的に賞賛されただろうに。あの人間解放と連帯を求めた、我々の仲間たちは、いったい、どこに消えたのだ!

 彼らは、企業が販売戦略としてのイメージ向上作戦で、ボランティア活動をやっているのとは本質的に違う。
 「苦しんでいる人を助けたい」 という人間として原点の良心から、やむにやまれず歩みよるものであり、何一つ対価を望んでいるわけではない。この汚い人間社会にあって、もっとも美しい、かけがえのない真の花たちである。
 それを対価がもらえなければ動けない、私利私欲に汚染されたゴミどもが、「自己責任」だなどとバッシング糾弾して、日本社会から葬り去ろうとする愚劣さに、筆者は激怒し、2ちゃんなどで、悪臭を放つ誹謗書き込みをしている阿呆どもは、やがて来る都市の地獄のなかで焼き殺されるしかない運命と確信したものだ。
 こうした状況や、死刑制度を支持する大衆が9割に達したとのニュースを聞いて、筆者は、すでに日本社会は、とうに腐敗し崩壊している現実を思い知らされた。
 かくなる上は、上に挙げた、真の利他主義者たちを支援し、利己主義に汚染された日本社会の救済を諦め、崩壊するがままに任せて、未来を担う、子供たちのために、わずかな利他思想のオアシスを用意してあげるしかないと考えている。
 だから、山奥の過疎地に農業共同体を結成して、賛同者だけで、苦難の時代をやり過ごそうと提案している。
 未来は子供たちのものだ。彼らの未来に、素晴らしい利他思想の社会を用意してやるために、今何ができるのかを考えている。

 とまれ、人は愚かなものだ。この地上に誕生する、すべての人は、必ず愚かな失敗を繰り返すようにプログラムされている。
 なぜなら、地球は「苦悩の惑星」なのだ。どうしてもカルマを止揚できない、箸にも棒にもかからない愚かしい人たちだけが誕生してくる惑星なのであって、いわば、一種の地獄特訓道場か魂の監獄のようなものだ。
 ここで、我々は、真実が見えるようになるまで、愚行を繰り返し、自分の馬鹿さ加減を思い知らされることになっている。
 我々が、中村、服部、高遠のような利他思想に目覚めたそのとき、数百もの人生のなかで苛まれ続けた苦悩から解放されるのだ。

 筆者も、もちろん本当に愚かな利己主義者だった。
 今、自分の人生を振り返るなら、とても恥ずかしく忸怩とするばかり。絶望的な気分になり、鬱状態に閉じこめられそうだ。
 筆者の人生で、楽しく思い出されることは、ごく僅かでも他人の役に立てた思い出だけだ。後は、自分勝手な利己主義により、人を利用しようとして失敗した恥ずかしい思い出ばかりで、もう生きる気力さえ失ってしまう。

 利己主義の自分は恥ずかしく、苦悩に満ちている。しかし、利他主義の自分は楽しく、未来への希望を与えてくれる。
 人の原点は利他思想なのだ。我々は、母親と周囲の利他思想によって育まれた。利他思想、すなわち無私の愛情がなければ、子供は成長さえできない。
 親が利己主義者だったなら、残酷な迫害のなかで殺される運命しかない。
 だから、今、生きている、すべての人々は、利他思想のおかげで生きているのである。親や周囲の人々の愛に育まれて、ここに存在しているのであって、もし、子供たちの明るい未来を用意してやりたいと思うなら、我々は、利他思想で愛情をいっぱい与えてあげなければならない。

 それなのに、利他思想のおかげで育った人たちが、かくも利己主義思想に汚染され、洗脳されてしまっている現状は、いかなる理由によるものか?
 それは、まさしく、自分の原点を見失わせる洗脳教育の成果に他ならないのだ。
 資本主義社会は、一部の特権的な大金持ちが、自分たちの利権をますます増やそうとして、人々を資本主義が正しいかのように洗脳し、従順で臆病な家畜にしてしまおうとしている。

 利他思想を忘れさせ、利己主義の矮小な人生に埋没させようとしているのだ。
 我々は、自分の原点を思い出さねばならない。
 利己主義による洗脳の成果は、人々に愛を捨てさせて敵対をもたらし、包容・寛容を捨てさせて攻撃・制裁をもたらした。
 こうして愛情を捨てさせられた結果、我々は、まさに苦悩の王国に棲むようになった。
 利己思想が産み出すものは苦悩・絶望である。利他思想の産み出すものは希望と安心なのだ。
 しばらくのあいだ、このことを証明するためにブログを書き続けたい。

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