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2009年3月17日 軽薄なナショナリズム

カテゴリ : 無題

 ● 軽薄・偏狭なナショナリズムのもたらすもの

 カルデロン一家の永住申請をめぐって、「不法入国者は追放して当然」 という意見が、当HP掲示板のなかでも主流のようだ。
 しかし、筆者は違う。合法であろうと非合法であろうと、国家による規制など虚構にすぎないのであって、本当に大切にすべきは、カルデロン一家が暮らしていた周辺の人々、人情を交換し支えってきた人たちの意志だと主張する。

 みんな忘れたのか! あの永遠不滅の鋼鉄の要塞のように見えたソ連帝国が、いとも簡単に崩壊して、呆気にとられた日のことを!
 人類の半分を支配し、天に成り代わって民族の生殺与奪すら行い、人々を恐怖の収容所に押し込め続けた帝国が、わずか数ヶ月の危機によって崩壊してしまった。国家とは、なんと空虚なものだったのか? 我々は、自らの恐怖心が作り出した幻影のドラゴンに怯えていただけではなかったのか?

 永遠不滅に見える国家も、一人一人の愚かで弱い人の集合体にすぎないではないか? 人々は、ただ、その命令に忠実なように洗脳されたロボット集団の銃口と牢獄に怯えて、従うフリをしていたにすぎない。恐怖で人を支配する国家を、誰が心の底から信頼するものか! ただ命を奪われるのが恐ろしくて従うそぶりをしていただけだ。
 みんな、それが弱い人の集合体にすぎないという真実を見抜けなかった。問題は、国家という虚構に忠誠させるための洗脳だったのだ。

 だが、全人類を数百回も滅ぼせるほどの武力と国家への忠誠を洗脳されきった数百万の軍隊をもちながら、ソ連帝国は豆腐のように脆く崩れ去ったのだ。なぜか? それは国家を支える幹部たちが特権にあぐらをかいて腐敗したからだ。幹部たちは国家に忠誠するそぶりを見せながら、その実、特権を利己主義に利用し、私財・権力を蓄積しようとしただけだった。このことによってソ連は組織を支える血流が途切れ、末端まで腐敗しきって、ある日、突然のように倒壊したのである。その幹、枝葉に、倒壊など予想もしない大勢の人々を乗せたまま。

 ソ連帝国崩壊の本質を見抜くことができた人ならば、それが今の日本とほとんど変わらない事情を知っているはずだ。トップは意欲も経験も知的レベルも不足し、官僚たちは自分たちの特権と蓄財の欲のみに動き、底辺で支えてきた大衆には、生活を維持するだけのカネも与えられず、企業も国家も愛せなくなってしまった。
 教師は受験競争に洗脳された成績至上の異常人格者しかおらず、あらゆる国民が、国家を利用こそすれ、国を愛し、利他主義に喜びを見いだせなくなってしまっている。これで崩壊しなければ天の理はない。我々は、あらゆる状況が国家の死滅を意味している現実を見せつけられているのだ。

 カルデロン一家を追放したはずの日本国家こそ、実は、この世から追放されようとしているのだ。誰が、このことに気づいているのか?
 目を開けて、目の前の日本をしっかりと見つめてみよ! あなたは、国家を支えるのか? そんなオメデタイ人がどこにいる? 役人のように国家を私利私欲のために利用する者はいても、それを底辺で支えようとする者がどこにいるのだ? だから日本国家は崩壊するのだ!

 こんな事情にも気づかず、腐り落ちようとしている日本から、薄っぺらな愛国心にいきり立った若者たちが、「カルデロンよ日本から出て行け!」と叫んでいる。
 愚か者めらが! フィリピン人は日本人より、はるかに人情の篤い立派な人たちだ。貧しいことと、国民にとって価値あることとは別だ。人間にとって一番大切なことは決して経済的豊かさではない。我々は、人情に篤く、日本のために役立ってくれる素晴らしい人材を失ったのだ。

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