福島では、いったい何が起きているのか?  その1

 行政による統計データの捏造改竄の実態 

 2011年3月11日の歴史上最大級の巨大地震によって、東京電力福島第一原発の4つの原子炉が崩壊し、人類史上、最大最悪の放射能災害が起きた。

 この事故で、当時の菅政権は、東日本の4000万人の人々を移住させる決断を迫られたといわれる。
 もし移住させなかったなら、莫大な死者が出て、日本人の将来を壊滅させるような遺伝障害が起きるといわれた。

 菅政権は、結局、「金がかかる」(細野豪志)という理由で移住政策を取りやめた。

 その結果は、どうなったのか?

 私は、事故直後から放射能汚染で被曝させられた福島県民に、どのような被曝病が発生しているのか調べ始めたが、それまではネット上で容易に拾えた人口動態統計や保健統計が、どこを探しても出てこないのに驚かされた。

 福島県がフクイチ事故後、白血病などの患者統計をやめてしまったのも有名な話だが、それに関連する記事も見当たらなくなっている。

 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ru9f-att/2r9852000001rur6.pdf

 当時の佐藤雄平福島県知事と政権を得ていた民主党、その後の自民党政権による放射能事故と、その被害についての隠蔽は、全マスコミ、メディアを巻き込んで、あらゆる放射能汚染と被曝障害関連のニュースが、まったく報道されなくなってしまった。

 佐藤雄平知事は、息子二人が東電に入社し、幹部候補のエリート街道にいる。福島県行政関係者の多くが、東電とのコネで関連企業に身内を入社させている。

 当時の民主党政権を支えていたのは連合であり、その中核は電力労連、それも東電労組であり、原子力産業関連企業であった。菅首相や枝野官房長は、外国への原発輸出に奔走していた。
 https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK31007_R31C10A0000000/
 http://news.nicovideo.jp/watch/nw88361


 だから事故後、枝野官房長は「ただちに被害はない」と叫び続けて原子力産業のために事故の被害を小さく見せる努力を続けた。
 細野豪志環境相は、事故直後に、佐藤雄平とともにSPEEDIデータを完全に隠蔽するよう指示し、このため、激しく汚染された飯舘村方面に逃げた数万の住民を追い打ち被曝させた。

 こうした事情で、あらゆる被害情報が隠蔽され、福島では何事も起きなかったように情報操作が加えられた。
 報道メディア関係者が、福島の放射能被害について完全に口をつぐんでいる事情も、東電と事実上一体化している電通が広告供給を通じて、事実上メディアの経営を支配しているからである。
 もし真実を報道したなら、たちまちメディア界を追放され会社も潰されるだけの恐ろしい統制支配が行われているのである。

 情報操作は、公的文書であり改竄が許されないはずの、統計調査にまで及んでいる。
 私が、統計を調べてゆくと、人口動態統計の中身が、東電の賠償責任を問えない内容に明らかに改竄されているようにしか思えない。
 調べてゆくうちに「おかしい! こんなはずはない!」と私は怒り続けた。

福島県2016年確定 人口動態統計28
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/246478.pdf

福島県2015年度確定 人口動態統計27
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/201203.pdf

福島県2014年度確定 人口動態統計26
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/176946.pdf

福島県2013年度確定 人口動態統計25
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/93616.pdf

福島県 2012年度確定 人口動態統計24
http://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/hofuku_H24kakuteisuu.pdf

福島県 2011年度確定 人口動態統計23
https://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/hofuku_H23kakuteisuu.pdf

福島県 2010年度確定 人口動態統計22
https://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/hofuku_kakuteisuuH22.pdf

福島県 2009年度確定 人口動態統計21
https://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/hofukusoumu_kakuteisu21.pdf

 これだけ並べれば「使用前・使用後」の疾病発生状況、死亡推移が出てくるはずなのだが、明確な変化が感じ取れない。

 原発事故を研究してきた我々が、放射能巨大事故の後に、想定している事態は
 ① 乳児胎児(周産期)死亡率の激増
 ① 循環器系疾患の激増、とりわけ心筋梗塞死亡率の激増
 ②癌の激増
 ④その他、免疫系疾患の激増
 などで、これを事故前の2009年度を基準にして①では数年程度の影響 ②では7年後程度との比較、③では10年後程度と比較すると被害が浮かび上がると予想している。
 ④は膠原病や多発性硬化症などの免疫疾患、橋本病・川崎病などの内分泌系疾患を想定している。

 発癌については、白血病を除けば長い潜伏期間を必要とするので、かなり先に発症がずれ込むためデータがないが、心筋梗塞・心不全については2006年度までのデータがあり、アクシスリサーチ研究所による公開されている唯一ともいえる2014年度の優れた統計データと対照することができる。
http://jp.gdfreak.com/tokuteilaw.html
 
 福島県人口動態統計から乳児・胎児の被曝影響を取り出してみよう  (数字は人口千名あたり)

************************************
 無被曝平常年2009年度 出生率 8名 全国平均 8.5名 全国33位
  死亡率 10.6名 全国平均9.1名 全国15位
乳児死亡率 2.9名  全国平均2.4名 全国7位
これが重要! 周産期死亡率 4.9名 全国平均4.2名 全国7位
死産数 

*************************************
 放射能事故年、2011年度 出生率 7.6名、全国平均8.3名 36位
死亡率 13.2名 全国平均9.9名 全国5位
乳児死亡率 2.3名 全国平均2.3名 全国24位
周産期死亡率 3.6名 全国平均4.1位 全国39位
死産数 25.9 名 全国平均 23.9名 全国16位
**************************************
 ここまで見て、私は、放射能事故があったのに、ありえない数字ばかりだと驚愕し、福島の人口動態は捏造されていると確信した。2012年度ではどうか?
**************************************

2012年度 出生率 7.0名 全国8.2名 全国44位(47都道府県中)
      死亡率 12.0名 全国10.0名 全国14位
乳児死亡率 2.2名 全国2.2名 全国26位
  周産期死亡率 4.6名 全国4.0名 全国9位
  死産数 27.4名 全国23.4    全国8位
**************************************

 微妙な値だが、どう考えても、ありえない、私は完全に捏造していると思う。

**************************************

 本格的な被曝障害が出てくるのが五年以降、2016年頃からと言われるので、2016年も見てみよう。

 2016年度 出生率 7.3名 全国7.8名 全国32位
死亡率 12.8名 全国 10.5名 全国13位
乳児死亡率 2.0名 全国2.0名 全国25位
周産期死亡率 4.6名 全国3.6名 全国4位
死産数 21.8名 全国 21.0名 全国16位

**************************************
 これでは、チェルノブイリ事故などで現れた原発事故の常識が通用しない。統計を捏造しない限り絶対に出てこない数字である。
 彼らは、福島では何事も起きなかったように見せかけたいのだ。

 チェルノブイリでも統計改竄は有名で、とりわけベラルーシ・ルカシェンコ政権では激しく行われた。
 この政権は、実に強権的な独裁手法をとっていて、統計は捏造するわ、放射能被害は隠蔽するわ、真実の告発者を全員、監獄にぶちこむわと、やりたい放題であった。
 ルカシェンコを支援するのが原子力産業だったからだ。

 チェルノブイリ事故における被曝死者を数百名解剖してデータを得て、セシウムと心筋梗塞の関係を公開したバンダジェフスキー博士もまた、ルカシェンコによって賄賂収受罪をでっちあげられ、8年間の懲役刑に処せられ、欧州民主政権による激しい抗議によって、ようやくウクライナに亡命することができた。

 日本政府でも、最近劇的に噴き出したように、財務省や自衛隊で、公文書の捏造改竄が、日常茶飯で当たり前に行われている事実が明らかになり、社会的糾弾を受けている。

 公文書偽造罪は最高懲役10年と殺人なみの重大犯罪であるにもかかわらず、官僚たちは日常的に平然と捏造改竄を行っている事実が、戦後初めて明らかにされている。

 こんな犯罪官僚たちが、東電や原子力政策を守るために、統計を捏造するなど朝飯前であり、やらないはずがないのだ。

 しかし、統計データの完全な捏造は困難だ。総数のつじつま合わせのため、おかしな数字がたくさん出てくるからだ。
 県レベルのデータを改竄しても、市町村レベルでの改竄は困難である。

 チェルノブイリ事故後の晩発性被曝被害は、ウクライナなどの統計から以下のように示されている。

 1986年4月26日に起きた巨大放射能事故の結果、1990年頃から発症が始まり、1992年にかけて劇的に被曝発症者が激増する。
 わけても循環器系疾患が群を抜いて多く、次に消化器系、神経系と続いている。
 被害のピークは、おおむね7~8年後、1993年以降ということになる。

 それならばチェルノブイリの最低数十倍という放射能放出のあった福島の場合、2011年から6年後の2017年のデータには明確な循環器系疾患の爆発的増加が認められなければならない。

2016-2.jpg

2016-1.jpg

 まだ2017年の福島確定データは公開されていないので、2016年データと事故前の2009年データにおける循環器障害を比較してみよう。
**************************************
 2009年度(H21) 福島 22p
 循環器系疾患死者総数 6977名 
心疾患3860名 心不全1215名 急性心筋梗塞1355名

**************************************

2016年度(H28)福島 25p
循環器系疾患 死者総数6950名
 心疾患 3944名 心不全1384名 急性心筋梗塞 1209名 

**************************************

 事故前の方が数字が悪く、事故後、最大級の放射能障害者が出るはずの2016年度の方が低くなっている。
 これも絶対にありえない数字であり、人口動態統計が極めて悪質に改竄されていると思うしかない。

 しかし、表向きの数字を誤魔化すことはできても、市町村別のデータを全部改竄するのは困難であって、GDFreakのデータからとった福島県の恐怖の循環器系障害のデータを地図で示そう

このデータは http://jp.gdfreak.com の検索窓に市町村名を入れれば出てくる。
画像をクリックすると福島県の凄まじい被害が見える

onagawa.jpg




 データの原本は2012年~14年の人口動態統計であるが、市町村別の全部のデータまで捏造改竄するのは不可能であって、おおよそ、予想通りの凄まじい循環器障害死亡データが見えている。
 東京電力福島第一第二原発を中心に、取り囲むような周辺市町村に、全国平均の200%を超えるような恐ろしい心筋梗塞・心不全データが出ている。

 このデータの恐ろしさは、これが事故の翌年から三年以内の統計であって、本当に循環器障害死者が出てくるのは2016年以降であると考えられ、本当の死者は、これから記録されることである。

 最悪地点である平田村に至っては、実に心筋梗塞が全国平均の427%であり、データの自然の揺らぎをプラスマイナス34%としても、桁外れの恐怖の心筋梗塞地帯といえるだろう。
 (一番汚染が激しいはずの地元、大熊町・双葉町については、住民のほぼ全員が避難してしまっているので、対象になるのは、原発関係者だけということになって、住民の健康が正しく反映されたデータではない)

 これが東電福島原発事故の放射能による影響でなければ、何なのだ?

 その後、自民党政権に移行し、自民党・安倍晋三らは、「福島では放射能で一人も死んでいない」というデマをメディアに流し続けている。
 これが真っ赤な嘘であることは、すでに何度も書いている「震災死者と関連死との割合」を見れば誰にでも一目で分かる。

急性被曝によって、どの程度の死者が出たか?
 簡単に知ることができるのは、東日本大震災による直接死者と間接死者の県別の差である。
 
2017年集計で、岩手県では直接死、死者不明併せて6003名うち関連死463名
宮城県は死者不明併せて14908名 関連死が926名
福島県が死者不明併せて1992名 ところが関連死が2147名
 
 岩手県の関連死割合は 7.7%、宮城県の関連死割合は6.2%
 ところが、福島県だけは関連死割合が108%なのである。
 
 この差の理由は何か?
 
なぜ福島の関連死が直接死より多いのか? それは福島県の人々が震災のなかで建物倒壊や津波被災以外の理由で2100名もの人々が死んでいるからなのであり、それでは該当する理由はと考えれば、フクイチ事故による放射能によって死亡した以外の説明は不可能である。
 
仮に、岩手や宮城と同等の割合なら、福島の関連死は7%で計算しても、わずか140名である。ならば2147名から140名を引いた2007名が放射能被曝死であると断定してもよい。

 大熊町では体表面で10万CPMを振り切る放射能汚染された遺体が1000名程度も回収されないまま放置されているとの報道があった。

 ookuma2.jpg








これほどの、凄まじい人的被害をもたらした巨大放射能事故なのに、福島県人口動態統計には、フクイチ事故そのものがなかったような数字になっている。
 この問題は、繰り返し追求してゆこうと思っている。
 続く

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トロイの木馬の危険を見破ったラオコーンは子供と共に大蛇に殺された。悪だくみ仕掛け人はシノンである(アエネアス 第2巻144行以下)。日本へのトロイ木馬の仕掛け人、ウラン鉱開発利権と原発メーカー等の利権はCIA他を通じて原爆被爆国に悪夢を齎した。トロイは滅亡したが、滅亡王家のアエネアスは船でカルタゴ経由ローマに至りその建国の偉業を為しローマ文学最高傑作のひとつは西欧人に多大な影響を与えた。病没する日本民族の生き残りは何をどこで立ち上げるのか?脳タリンの政府は恥部を隠し麻薬患者は麻薬を止められない。一方仕掛け人利権者は患者の心理や、折角騙したのなら死ぬ迄騙してほしい昭和40年代の演歌調の醜女の深情け迄読切っている。旧約聖書出エジプト記21-20以下は「奴隷はカネだから、棒で撃ち殺し即死させてはいけない、2-3日生かしたら罰せられない」奴隷や投資したカネは大事に使えという教えだ。1日は50年か100年だ、ともあれ日本人は長生きしてシノンが死ぬ迄待てばいい。つまり竹縄の米国第二独立戦争はグットチャンスだ。
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