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 「べくれてねが」について

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 秋田の市民放射能測定所として知られる「べくれてねが」については、数年前から理解不能の測定値を公表していて不審を抱いていた。

  https://beguredenega.com/

 とにかく精度がむちゃくちゃに高く、小数点以下4桁までの検出を謳っているが、食品放射能測定を行ってきた者なら、この精度がデタラメであることは一目で分かる。
 私の知る限り、小数点以下三桁のベクレル値を検出できる測定所は、日本でも6カ所しかないと聞いている。
 4桁精度を公言しているのは、知る限り「べくれてねが」ただ一カ所である。

 例えば、熊本大学・産総研・放医研などが高精度で有名だが、いくらゲルマニウム半導体測定器を使っていても、測定容器内でのサンプル偏差や、コンプトンなどの散乱干渉、測定室の遮蔽、MCAの精度、ノイズによる影響、太陽風やジャイアントパルスという宇宙線の干渉などによって、誤差が累積するので、確実な精度は、1000万円の測定器でも、せいぜい小数点以下一桁程度であろう。
 また、実用上、0.1ベクレルより高い精度は、オーバーパフォーマンスであり、ほぼ無意味である。

 「べくれてねが」は、東大の小豆川研究室とリンクしていると公言しているので、東大のゲルマ機を利用しているのだろうが、東大が、そんな超高精度のゲルマ機を持っているというのは聞いたことがない。
 また測定器の精度を一桁上げれば、もの凄い金額がかかる。

 理由は、通常の鉛遮蔽だと、どうしても鉛より重い同位体の劣化物が含まれてくるのと、遮蔽金属には、核実験から出た同位体や標識アイソトープが含まれていて、微妙な干渉を起こして精度を下げるため、戦前のアイソトープが使われない時代に瀬戸内海に沈んだ戦艦「むつ」から切り取られた「ムツ鉄」を遮蔽材として使うことで、超高精度測定を行っている。ムツ鉄遮蔽材は超高価だと聞いているので、国立大学が手を出せるようなレベルではないようだ。
 http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001004.html

 数千万円のゲルマ機でも、セシウム測定の精度は、せいぜい小数点以下2桁程度と思った方がいい。それも同じサンプルを何度も測定することで、統計的に精度を上げての結果である。
 私は、「べくれてねが」 の4桁超高精度測定が、どうしても信用できない。
 「べくれてねが」は、過去に、東日本の放射能汚染測定物について、我々がキロ数ベクレルを検出している素材でも、彼らが検出すると小数点以下二桁の極小値になってしまっているのを見て、どんな測定をするとこうなるのかと不思議だった。

 あちこちに、不審を表明する意見が出ている。なぜ、こんなことを書かれるのかといえば、たぶん、以下のように自己紹介しているからだろう。
 【秋田放射能測定室『べぐれでねが』は、東京大学との共同研究により、子供たちの内部被曝を防ぐため、食品の放射能汚染について精密測定を行っております。
震災前の汚染水準との比較を目指し、試料に処理を施す等、できる限り低下限値での測定を行います。これは、震災前の汚染レベルと同等以下の汚染を証明することで、真の意味での風評被害を防ぐことが出来ると考えるからです。】

 つまり、「風評被害の防止を目的にしている」と公言しているのだ。それなら、日本政府や福島県の測定と同じではないか?
 以下の批判を書いた魑魅魍魎氏は、ネトウヨの間で「東海アマと同一人物」という風評が拡散されている。
 言っておくが、私は魑魅魍魎氏と会ったことも、連絡したこともない。いったい誰なのか、いまだに知らない。
 ただ、被曝の信実を暴露するという志は同じというだけだ。

 だが、「べくれてねが」の関係者は、私が批判している張本人だと思い込んだようで、私とともに、フクイチ事故以来、民間測定を行ってきた、シンメトリックス社やCDクリエーション社まで、誹謗中傷を始めたので、やむをえず、私もブログで反論するしかなくなった。

 東大に測定を依頼している「べぐれでねが」の食品汚染検査は全く信用できない
 http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/871.html

 秋田放射能測定室「べぐれでねが」は「御用でねが」 ゴクリ、、、ますます怪しいその正体
 http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/106.html

 運営費に困っている民間測定室「べぐれでねが」が、なぜ350万円もかけ許可を得て1Fを空撮できるのか
 http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/266.html

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「べくれてねが」が6月末に公開した、我々の測定器IFKR-ZIP とCDクリエーションに対する、いわれのない誹謗中傷
 https://beguredenega.com/archives/20634

 以下引用

 【悪質なので要拡散】シーディークリエーション社製浄水器 CDSW-01の能力を検証しました

 それは測定界でまことしやかに言われている噂で、水道水に高濃度の放射性セシウムが含まれているという話で世間を煽り、放射能が気になるお母さんたちを騙し浄水器などを売りつけているというお話。肝心の測定データですが、その測定機は誤測定が多いことでとても有名で、本来放射性セシウムを含んでいない試料から放射性セシウムが検出されたとよくデマ情報を出してしまう事が多い(IFKR-ZIPという)測定機であるということ。今回はそれらについての検証をしてみました。

 これらはよく拡散されている測定データかと思いますが、とても誤測定が多い機種のもの・・・

もしも、Cs-Allというキーワードと共に放射能が検出されたという情報を見つけた場合は、安易に拡散するのは控えましょう。上記のスペクトル図が掲載されていたら要注意です。繰り返しますが、黒のバックに緑色のラインが入っているものが掲載されている場合は誤測定の可能性が高いため、他の測定所の結果(できればGeで測定したもの)と比較するなど、その測定結果が妥当なものかどうかを今一度考えて見る必要があります。

 と言葉だけでいっても説得力がありませんので東京大学でGe(ゲルマニウム半導体検出器)を用い、水道水やフィルターの能力などの高精度な検証を行ってみました。上記の話は測定界では有名な噂ですが、実際販売されている商品にそれ相応の能力があれば商品自体には全く問題がありません。

記事を要約すると・・・

①シーディークリエーション社製浄水器 CDSW-01に一般家庭で使う程度の流速で合計3500L弱の水道水を通水(場所は東京大学駒場1キャンパス)

②その過程で、まずは正しい手法で水道水を濃縮し(※下記参照)Geで測定したところ駒場(東京都目黒区)での水道に含まれる放射性セシウム(Cs137)は0.0024(Bq/kg)である事が判明。

(この度用いられた濃縮手法では放射性セシウムの飛散は殆ど無いことが知られています。参考までにページ下部のリンクはそれについての検証記事となります)

③3500L弱の東京の水を流したフィルターを精密測定し、そのうちどの程度の放射性セシウムが吸着されたかを検証したところ・・・

④実はたったの4.8%しか放射性セシウムは吸着されておらず、まさかのほぼほぼ素通りであることが判明(詐欺レベル)

⑤ついでにいうと、通常のシンチレーション式(IFKR-ZIPがそれに相当)測定機では測定機の能力不足のため、天然にある放射性セシウム以外の核種を拾ってしまい、誤測定となってしまうことが判明。

 まさかの全く吸着できていないフィルターと、誤測定の合わせ技という予想通りのとてもとても悲しい結果となってしまいました。

こんな記事で子どもたちを放射能から守りたいお母さんたちを騙し・・・
控えめに言ってガラクタみたいな浄水器を売りつけて少しも心は傷まないのでしょうか?

結論から言うと、まさかの科学的知識が一切ないおっさんの自己満足商品という大変残念な結果となってしまいました。正直自分だったらただでも要らないです。もし周りにCDクリエーションの商品を使っている方がいらっしゃいましたらぜひこの記事をご紹介ください。
それでも使いたいという方にはもはや何も言うまい・・・・

(めたぼ)・6/29追記

シーディークリエーションの中の人、もはやギャグである・・・こうやって騙されてしまう方が一人でも減ることを祈ります。

ユーザーの方で本気で検証してみたい方は、フィルターを市民測定所や民間の分析センターが所有するGe(ゲルマニウム半導体検出器)で検査をすれば、放射性セシウムが本当に吸着されているのかどうかが一発でわかりますよ。

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引用以上

 私は、この記事を見て仰天してしまった。我々が、現代最高のシンチ式ガンマ線測定器と信じているIFKRーZIPについて、
「通常のシンチレーション式(IFKR-ZIPがそれに相当)測定機では測定機の能力不足のため、天然にある放射性セシウム以外の核種を拾ってしまい、誤測定となってしまうことが判明。」
 などと書いていて、これを見た瞬間に、これを書いた人物は、食品放射能測定の経験がない人だと分かった。

 もっとも重大なのは、「べくれてねが」が測定したと称する、ゲルマニウム半導体測定器の基本データが、どこにも掲示されていない。
 さらに、放射能測定で、絶対的に重要なスペクトルが、どこにも示されていない。
 測定にはノイズによる誤差がつきものなので、それを直観的に検証できるのはスペクトルのピーク確認しかなく、どこの測定所でも、信頼性をスペクトルで検証しているのだ。

 何よりも、数ベクレルとか、数百分の一ベクレルなんて、精度を担保するためには、産総研のような公的機関が認証した標準線源の測定データが基本なのに、彼らは、これも一切示していない。
 スペクトルを出さない、4桁の測定データなど、ありえないことだ。

 IFKR-ZIPの測定は、必ず産総研の標準線源を測定し、値の正しさと精度を確認してから行っている。
 ZIPの測定器は残念ながら遮蔽が40ミリと薄いため、実用上、70ミリ程度に鉛遮蔽を積み増して測定しているが、それでも宇宙線や降雨のビスマス214からの影響を避けることができないため、気象条件でも十分に留意している。

 私は、この批判を書いた著者がニセモノだと確信した理由は、「天然にあるセシウム以外の核種を拾ってしまい」という下りである。
 現実問題として、セシウム測定値に影響を与えるのは、K40のコンプトン散乱と、降雨によるビスマス214の正規分布による影響だけで、「天然にあるセシウム以外の核種」とは何なのか? まったく示しておらず、降雨のない条件で測定していれば、ほぼ影響は起きないし、それを担保するために産総研標準線源による校正を行っているのだ。

 「通常のシンチレーション式測定器」と書いているが、それはNAI=ヨウ化ナトリウム式を指すのであって、ZIPはCSI=ヨウ化セシウム式なので、まるで勘違いしているようで、測定器のイロハも知らない人物であることが分かる。

 「べくれてねが」が偉そうに自分たちの高精度を持ち上げるなら、何よりも、スペクトルを公開し、さらに標準線源による対照データを示して正当性を公開すべきである。
 現実問題として、これまで産総標準線源の測定をさせた民間測定所のゲルマ機で、キロあたり0.1ベクレル精度さえ担保できたものは皆無である。
 「べくれてねが」が、このまま、この批判を掲示し続けるなら、標準線源を無償提供するから、測定値を公開してみればいい。

 正直、私は「できるはずがない」と思っている。
 関東東北のバックグラウンド汚染は半端なものではない。太陽風とジャイアントパルス宇宙線の影響を完全に遮蔽できる測定器も知らない。だから、通常のゲルマ機による測定では、キロあたり1ベクレル精度を確保するのがやっとなのだ。
 「もはやギャク」という言葉は、そっくり「べくれてねが」に送り返しておこう。

 ちなみに、我々は放射線取扱主任者が私も含めて数名いる。ZIPを設計製造しているシンメトリックス社の野中修二社長は、ゲルマニウム半導体草創期の設計者で、非常に有名な技術者である。
 放医研・産総研のMCAは野中さんの製作したものであり、ZIPを否定することは、日本最高峰の公的測定機関の精度をも否定したことになる。
 国家資格は、官報を検索すれば、すぐに分かることなのでウソもホントもない。

 確かに、我々も年齢の影響かもしれないが、ときどき陳腐なミスをすることもある。例えば、セシウム濃度を足算してみたりのウッカリミスは少なくないが、分かり次第訂正するようにしているものの、まだ気づかないミスもあるかもしれない。

 だが、「べくれてねが」の批判は、ミスのレベルではない。「まさかの科学的知識ゼロ」
ほとんど無知の情けないレベルというしかない。
 撤回したくないなら、そのまま掲示すればよいが、恥をかくのはどちらか、深く考えた方がよいのではないか?

 追記

 ゲルマニウム半導体測定器は、シンチレーション式に比べて、分解能が50倍以上高いという圧倒的な優位性を持っているのだが、残念なことにシンチの数分の1以下の感度しかない。よって感度不足により、非常な長時間、最低5万秒以上の測定時間をかけないと、1ベクレルの精度が確保できないし、周囲のノイズによるドリフトが起きやすい。

 NAIは感度が高いが温度ドリフトが起きやすい。CSIも欠点がないわけではないが、ドリフトが起きにくく、微量線量を短時間で検出できる性能では、ゲルマ機よりはるかに上である。ゲルマ機で産総研標準微量線源を測定させてみると、小数点以下の測定が感度不足でできないことが多い。コンプトン散乱や正規分布の裾野が影響しない点では優れているのだが、感度の低さは致命的であり、それで小数点以下4桁の測定値なんて悪い冗談だろう。
 「べくれてねが」データがウソでないといわれたいなら、スペクトルと微量標準線源データを提出する必要がある。
 確かにMCA上では表示されるのだが、それを何度も測ってみれば、毎回大きく数値が異なるはずで、一回だけの測定値を公開するのはインチキというしかない。
 

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