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 恐怖の福島第一原発、排気筒切断工事

カテゴリ : 未分類

  福島第1、排気筒の解体開始 事故時「ベント」で使用
2019/8/1 日経
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48051430R00C19A8MM0000/

 東京電力は1日午前、福島第1原子力発電所の1、2号機の排気筒を解体する作業を始めた。排気筒は、2011年の東日本大震災での事故時に原子炉を覆う格納容器内の圧力を下げるベント(排気)に使った。上半分を解体し、倒壊リスクを低減する。作業員の被曝(ひばく)を避けるため、遠隔操作で解体する。

クレーンからつるした解体装置を使い、高さ120メートルの排気筒を上部から順番に切断する。1日は排気筒まわりの電線管などを切る作業を始めたが、一時中断し、午後に再開した。2日に排気筒本体の解体を始める見通し。切断で出る放射性物質を含むくずが飛び散らないように回収する装置も備える。

排気筒から約200メートル離れた高台に配備した大型バスの中から遠隔で装置を動かす。作業は福島県大熊町の地元企業が担う。

排気筒は事故時に放射性物質を含む水蒸気を原発の外に放出するベントに使った。水素爆発の影響で一部が損傷していた。周辺の放射線量が高く、人が近づいて長時間作業するのは難しい。

大きな地震が起きた場合に倒壊する懸念があることから、遠隔操作で解体することにした。当初は解体作業を3月に始める予定だったが、安全対策の追加で5月に延期。クレーンの高さが足りないトラブルでさらに遅れた。「19年中」としていた作業の完了は「19年度中」に遅れる見通しだ。

福島第1原発の廃炉を巡っては、3号機の使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しが当初計画の4年遅れで4月に始まるなど、トラブルでの遅れが目立っている。
*************************************************************************:

 引用以上

 事故後のフクイチで、もっとも恐ろしい事態として想定されていた、高さ120メートルの排気筒解体工事が始まった。
 2011年3月の、メルトダウン時に、ベント排気に使用されたことにより、内部には、100兆ベクレルを超える放射能が貼り付いていると予想されている。

恐怖のシナリオ100兆ベクレル以上の放射能に汚染 東北、関東、中部は100兆ベクレル放射能でお陀仏! 
http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/885.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 06 日

 私は若い頃、鋼鉄構造物の非破壊検査に携わった経験があり、各地の電力会社の基幹送電線に登って探傷試験を行った。
 一応、安全帯をつけて登るのだが、高さ100mの鉄ハシゴを登る途中は、安全設備は何も使えない。手を離せば一巻の終わりだ。
 自分の腕力握力だけが頼りで、目的地に着くと、やっと安全帯ロープ金具を引っかけて確保するので、気の弱い人間は、意識を正常に保てず、登ることも、下ることもできなくなるほど苛酷な作業である。
 幸い、私は沢登りやロッククライミングをやっていたので、恐怖心の問題はなかった。

 鉄塔に登って、強風による繰り返し応力のかかりそうなジョイント部(継手)や、腕木金具に、探傷塗料(PT)を吹き付けて、金属疲労などの欠陥をあぶり出すのだが、これが、想像をはるかに超えて、劣化が進んでいる部品ばかりで、本当に驚かされた。
 探傷塗料は、リスと呼ばれる目に見えないほどの微細な割れを検出できるのだが、応力破壊が進むと、はっきりと目に見えるほど割れているクラックという状態になり、こうなると構造強度は崩壊していて、大きな応力がかかれば、全体を倒壊させてしまうことになる。

 「繰り返し応力破壊」というのは、構造物を破損させる代表的な要因で、風に吹かれるような弱い揺れであっても、何百万回と繰り返し圧力を受け続けると、目に見えないミクロの微細な溶接欠陥が誰も気づかないうちに拡大し、深刻な欠陥に拡大してしまうメカニズムであり、鉄塔のような風や地震に晒される環境で、もっとも起こりやすい破壊形式である。
 送電鉄塔の場合は、電線の揺れと張力による繰り返し応力破壊を受け続けるので始末が悪い。

 とりわけ、バランスの悪い部品、例えば、送電線が屈曲したり、90度方向転換したりする地点の支持金具は、ほとんどといえるほどネジレ応力破壊によるクラック・リスが見られた。建設後30年で、何一つ欠陥のない鉄塔など存在しない。
 正直、初めて鉄塔に登ったときは、日本の送電システムが、ここまで脆弱であったことに恐怖を抱かされたものだ。
 同時に、こんな様相では、送電線システムを利用した集中発電による電力供給は、やがて、送電インフラ不要の現場発電にとって変わられ、送電インフラは、この社会から消え失せる宿命であろうと思えた。

 そうした経験から、福島第一原発排気筒の、以下の写真を見た瞬間に、「こりゃアカン!」と叫んだ。
 http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4652.html

 こんなものは、もはや構造物ではない。鉄塔のように装っているが、本質はスクラップにすぎない。もう倒壊事故は、時間の問題と思えた。
 
haikitou4.jpg

 ここまでくると、「繰り返し応力破壊による欠陥」の域を超えて、完全な「破損」であり、伊勢湾台風クラスの強大な台風がくれば確実に倒壊すると予想できるものだ。
 まあ、鉄塔の設計は、安全率を構造材料強度の10倍くらいはとるので、簡単に倒壊するわけではないが、311のような想定外地震では、安全率を超えるほどの破壊力があるので、倒壊しても不思議ではなく。実際、東海原発でも破断が起きているようだ。
  https://diamond.jp/articles/-/82519

 上の阿修羅赤カブ氏のリンク先に示されているように、この排気筒の中には、2011年3月12日からの、100兆ベクレルを超える凄まじい量の放射能が貼り付いていて、倒壊とともに、日本列島を再び巨大汚染に至らしめるのである。

 これが、どのくらい凄まじい汚染をもたらすかというと、東電の公表では、煙突内部で数十シーベルト毎時の汚染が確認されているので、仮に1割の10兆ベクレルが外部に出たとして、半径100キロ圏は、ミリシーベルト級の汚染、1000キロ圏でも、政府が新しい安全基準に定めた毎時2マイクロ超級の汚染になる可能性がある。
 しかも、ここに残っているのは、セシウム137・ストロンチウム90・アクチノイド系核種など長寿命の危険核種ばかりで、一度汚染されたら線量が下がる見込みが少ない。生物危険性は著しく高い。

 なんで、ここまで明確な破断が起きたのかと考えれば、放射能事故による中性子劣化の問題もあるにはあるが、この本質は、フクイチの位置的条件である海風による繰り返し応力破壊と、潮風による腐食の相乗による劣化であって、311地震の強烈な揺れが破断に導いたと考えられる。
 いったい、東電は、この地球上最悪クラスの危険な物体を、どのように処理するのか? あるいは手をこまねいたまま、次の巨大台風に運命を委ねるのか?

 まあ、高さ15mの津波が来ることを報告されていないがら、「金がかかるから、見てみないフリをしておこう」と考えた東電のことだ。
 ちょうどコマワリ君が「オイラは壁!」なんて思考能力を放棄し「頭隠して尻隠さずの」逃避行動に走るのと同じで、事故が起きてから「想定外の事態だった」と言い訳しておけば、後は東電株価下落を怖れる自民党がなんとかしてくれると思っているのだろう。

 そうでなければ、鉄塔破断確認後8年間も放置しておくわけがない。
 しかし、世界中の識者から批判と圧力がかかったのか、とうとう、8年間放置された排気筒の解体作業が始まった。
 https://www.asahi.com/articles/ASM5805MFM57ULBJ00Y.html

 問題は、鉄塔中間点の場合、25シーベルト毎時(7シーベルト毎時で全員死亡、4シーベルトで半数死亡)の超高線量で、鉄塔の解体作業を行う技術的目処がはっきりしないことだ。
 上の記事によれば、以下のように書かれている。

 以下引用
 解体作業は、切断用の特殊な装置を大型クレーンでつるし、排気筒の上部から輪切りにしていく。長さ2~4メートルのパーツに切断し、クレーンで地上に下ろす工程を繰り返す。煙突内部に放射性物質の飛散を抑える薬剤をまきながら作業する。

 排気筒の根元付近では、事故直後に毎時10シーベルト超、2015年の調査でも毎時2シーベルトの線量が計測された。福島第一の屋外で最も線量が高く、その場に数時間いると死に至るレベルという。

 東電は作業員の被曝(ひばく)を抑えるため、200メートル離れた場所に大型バスを改造した操作室を設置。160台のカメラ映像を見ながら遠隔で装置を動かす。
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 私は、これを見て、「神風特攻隊」だなと思った。
 巨大な切断装置をクレーンで吊して、2メートルごとに鉄塔(煙突)を切断してゆくというが、これは、とんでもなく困難で、技術的にも超高度な作業だ。
 もしクレーンで吊した装置にトラブルが発生しても、近寄ることさえできない。
 操作する側も、命がけであり、バスの中で操作するとはいうが、おそらく凄まじい被曝量になるだろう。

 大形プラント建設に携わった技術者が、この記事を見たなら、「絶望的」としか思わないだろう。
 まるで、ブルースウイリスの出演した映画アルマゲドンで、地球軌道を直撃する小惑星に核爆弾を仕込んで真っ二つにして軌道を変える作業のようなものだ。
 クレーン作業にはトラブルがつきもので、トラブルのたびに、経験豊かな作業員が飛んでいって、吊り上げ装置の問題を直接解決するのだが、今回の切断装置では、おおむね煙突に近寄れば十数分で完全死亡線量に達するのである。

 おまけに工事主催者が、あのウソ八百しかいわない東京電力であり、仮に事故が起きて東京壊滅級の放射能が飛散しても、「安全だ心配ない」としか言わないだろう。

 かつて、原子炉建屋解体工事のとき、覆いを外す作業で大量の放射能汚染拡散を引き起こして、近隣の稲を激しく汚染したのだが、そのときも汚染を公表しないまま知らぬ顔をして、やり過ごそうとしたのだ。
 だいたい、メルトダウンが起きていたのに、それを一か月も隠した東電なのだ。

 http://www.asyura2.com/14/genpatu39/msg/325.html

 がれき撤去で飛散、コメ汚染 福島第一の20キロ先水田
http://www.asahi.com/articles/ASG7F4JF9G7FUUPI005.html
2014年7月14日07時22分 朝日新聞

 http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/668.html

 私は、2013年の夏、瓦礫撤去工事の直後、千葉県利根川沿いで、恐ろしい線量に遭遇した。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-53.html

 このときの放射能は、瓦礫撤去作業中に、バラバラに飛散した使用済み核燃料被覆管を傷つけて、中からクリプトン85が飛び出して地表を彷徨していたと考えるのが合理的と判断した。

 今回の煙突鉄塔輪切り撤去作業は、そのときの100倍も困難なもので、日本で、これだけの高度作業を行える企業があるのかも疑問である。
 まず、2013年と同じように、莫大な放射能を飛散させ、それが風に乗って関東、東日本一円を再汚染するのは確実とみている。
 
 私が、栃木県周辺の土壌汚染測定を行ったのは、2012年前後だが、このときは、栃木県は那須地方はもの凄い汚染であったが、宇都宮市周辺では目立った汚染が確認できなかった。
 ところが、2015年に、再測定すると、土壌キロあたり1000ベクレル級の放射能汚染が起きていた。
 この原因は、おそらく、事故後の復旧作業に伴って、建屋カバー解体や、原子炉建屋内に飛散した瓦礫撤去を行った過程で、被覆管を傷つけて、莫大な放射能が再び関東に流れ込んで、汚染が累積したと考えている。

 このときの汚染ルートが、4号線ダクトである。この国道4号、東北本線に沿った地形は、まさにフクイチの放射能が滑り台のように北関東に流れ落ちるダクトを形成していて、フクイチが放射能を放出するたびに栃木県方面を汚染したと考えられる。
 したがって、今回の煙突鉄塔撤去作業で、放射能大放出が起きた場合、やはり、このルートで栃木県方面を汚染する疑いがあり、この場合は、セシウム137が主役になる。
 最大級の警戒を呼びかけておきたい。

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